【草の根技術協力】バリ島アグン山の火山防災に向けたキックオフワークショップの開催
2023.02.20
JICA草の根技術協力プロジェクト「地方大学を拠点とした低頻度大規模災害に対応可能な防災コミュニティづくり(以降、本プロジェクト)」にて、バリ島アグン山の火山防災に向けたキックオフワークショップが、2月11日(土)、バリ州カランアスム県ブサキ村にて開催されました。
パネルディスカッションの様子
模型を使った防災教育実演の様子
ワークショップでは、山梨県富士山科学研究所、NPO法人火山防災推進機構、富士吉田市、富士河口湖町から日本人専門家が参加し、日本の火山防災の取り組みについての共有や、模型を活用した防災教育の実演などを行いました。また、本プロジェクトのカウンターパート機関であるウダヤナ大学をはじめ、周辺自治体や小学校関係者、ボランティア団体、地方住民代表者など、計100名近くの参加者が集い、火山防災に向けた組織づくりや防災教育の仕組みについて活発な議論が行われました。
インドネシアは約130の活火山を含む500以上の火山が存在し、世界でも有数の火山国ですが、火山ごとの異なる噴火特性を持つため標準化が難しく、またそのほとんどが低頻度であるために災害対応経験の蓄積を困難なものとしています。そのため、本プロジェクトでは、インドネシアの火山地域における平時の防災啓発の推進と噴火時における官民一体となった対策を強化するため、以下のとおり取り組み予定であり、本ワークショップを踏まえて今後本格的な活動が開始される予定です。
本プロジェクトの代表者吉本氏は「自然災害を軽減するためには、住民が能動的に避難行動を起こす必要があり、そのためには防災教育が重要です。アグン山周辺で、地方大学と地域全体が連携して防災教育を実施し、継続するためのコミュニティを構築していけるように、富士山での知見や経験を生かしていきたいと思います。」とその思いを語っています。
実施期間 | 2022年~2025年(3年間) |
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対象地域 | バリ州カランアスム県 |
実施団体 | 日本側:富士山科学研究所(代表) インドネシア側:ウダヤナ大学(代表) |
プロジェクト 目標 |
アグン火山をモデル例に、地方大学を知的拠点と位置づけ、インドネシアの全ての火山地域で実施可能な、防災コミュニティを構築する。 |
成果 |
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JICAが政府開発援助(ODA)の一環として、開発途上国の地域住民の経済・社会の開発または復興に寄与することを目的に実施。国際協力の意志のある日本のNGO/CSO、地方自治体、大学、民間企業等の団体が、これまでの活動を通じて蓄積した知見や経験に基づいて提案する国際協力活動を、JICAが提案団体に業務委託してJICAと団体の協力関係のもとに運営されている。
日本のシンボル・富士山に様々な角度から光を当て、世界共有の財産として守り、活かすための方策を科学的に追求している。開所以来、積み重ねた富士山の研究成果を基に、その情報を世界に向けて発信するとともに、災害の軽減を目的として防災教育にも積極的に取り組んでいる
JICAインドネシア事務所担当 柏原
電話番号:+62-21-5795-2112(ex.417)
メール:Kashihara.Tomoko@jica.go.jp
JICA Indonesia事務所広報担当 プトリ
電話番号:+62-21-5795-2112(ex.222)
メール:PutriSiahaan.IN@jica.go.jp
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