インドネシア政府代表団が来日、日本のSDGs推進モデルを学習
2025.06.11
2025.06.11
インドネシア国家開発企画省(Bappenas)率いる代表団7名が、5月26日から6月1日まで日本の川崎、埼玉、長野、大阪を訪問し、地方レベルでのSDGs(持続可能な開発目標)実施枠組みの強化に向けた研修プログラムに参加しました。この訪問は、国際協力機構(JICA)とBappenasとの技術協力プロジェクトの一環として実施されました。
代表団は、Bappenas大臣上級顧問のクルニアワン氏を団長とし、国家SDGs事務局専門調整官のアリフィン・ルディアント氏、北スマトラ州・ジャカルタ特別州の地方政府関係者、大学研究者、非政府セクター代表者で構成されました。5日間の訪問期間中、日本の都道府県・市レベルでのSDGsの達成に向けた取組みについて、政府・民間セクターから講義を受け、意見交換をしながら理解を深めていただきました。特に参加者から高い関心が寄せられたテーマは、日本独自の「SDGs未来都市」構想、「SDGs官民連携プラットフォーム」、「SDGs登録・認証制度」などの仕組みでした。最終日には、大阪万博会場を訪問し、地域開発におけるSDGs展示も見学しました。
図1 上田信用金庫によるSDGs/ESGサポートローンと長野県SDGs推進企業登録制度に関する講演
図2 川崎市役所訪問
本訪問の主要目的は、日本の地方自治体におけるSDGs関連活動を促進する内閣府のフレームワークの学習、地方自治体のSDGs関連活動の事例研究、そして企業・金融機関の地方レベルでのSDGs達成への貢献における役割を学ぶことです。
参加者は帰国後、今回のプログラムで得た知識を各自の役割で共有・活用することが期待されています。特に、日本で既に適用されているSDGs登録・認証制度などを通じた、SDGs実装のためのイノベーティブ・ファイナンスの促進に取り組みたいとの意気込みも聞かれました。
図3 JICAから証明書を受け取った参加者
北スマトラ大学SDGsセンター長からは、「川崎市、経団連、埼玉県、長野県、各種民間企業によるSDGs達成に向けた取組みに関する情報、そして大阪万博訪問は、北スマトラ州でも活用できるインスピレーションを提供してくれました」とコメントし、本研修の学びがインドネシアで活用されることが期待されます。
図4 2025年大阪万博を訪問
この訪問は、インドネシアの各地域で効果的にSDGsに取り組むための能力を強化し、政府機関、学術界、非政府セクター間の持続可能な開発と協力を促進する重要な一歩となりました。日本とインドネシアの技術協力を通じて、両国の持続可能な開発目標達成に向けた取り組みが一層強化されることが期待されます。
JICA インドネシア事務所担当, 川本
TEL: +62-811-8139-830
Email: Kawamoto.Hanako2@jica.go.jp
JICA Indonesia Office, Ely
TEL: +62-811-9098-714
Email: Elyfirma-Duma@jica.go.jp
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