JICAマラウイ事務所は2024年に「中規模灌漑開発プロジェクト」（2011年～2014年：フェーズ１）「中規模灌漑開発維持管理能力強化プロジェクト」（2015年～2020年：フェーズ2）の事後評価調査を行い、その実施結果が優秀であったとして表彰されました。

評価されたポイントとして、今回の事後評価調査を事業改善の機会と捉え、真摯に取り組む姿勢が感じられ、プロジェクトサイトの現状確認や関係者への聞き取り調査など、丁寧な情報収集の結果が今後の改善のための具体的な提言に結びついていたためとのことです。
また、プロジェクトの目的であった灌漑スキーム開発におけるパイロットモデルの開発における評価結果の質を向上させ、プロジェクトの全国展開の有効性を確認するために、プロジェクトの対象サイトと非対象サイトの両方を全国で調査し、その結果を反映させた報告書を完成させた点も評価のポイントだったようです。

事後評価は現地コンサルタントに依頼することが一般的ですが、当事務所では、事業に対する理解促進のために事務所内の所員だけで自前で対応することにしました。本プロジェクトは9年間にわたって段階的に実施されており、その調査範囲は非常に広く関係者も多岐に渡っていたため、調査票を自分たちで作成し、マラウイ全土のプロジェクト対象地と非対象地を訪問して実際の調査を実施することは大変ではありましたが、プロジェクトの持続可能性と成果の要因を改めて知ることができ、農業班にとっても大変有意義な機会となりました。

今回の経験については事務所内でも共有し、将来的な業務にも役立てたいと思います。