モルドバの災害医療体制構築に向けDMAT研修実施

2023.08.17

2023年8月1日~3日、日本のDMAT事務局から5名の専門家を招聘し、キシナウ市にある 国立緊急病院前医療支援センターにてDMAT研修を実施しました。本研修は、モルドバの災害医療体制の構築を支援するため1)日本のDMAT(災害派遣医療チーム)の制度・仕組みを理解すること、2)モルドバにとって最適なDMATについて議論することの2点を目的として企画・開催されたものです。

日本のDMAT事務局によるファシリテーションの下、モルドバ側からの参加者(救急医療病院や緊急事態庁からの代表者20名)は、各種グループワークを通し活発な議論・協議を持っていました。研修最終日には、参加者の間で、モルドバ版DMAT実施体制や各アクターの役割分担・作業手順などについて合意形成を図ることが出来ました。

参加者からは、本研修を企画・実施したJICAおよび講師を務めたDMAT事務局の専門家に謝意が表されました。上述の得られた成果はもとより、今回、消防担当機関である緊急事態庁も含め主要病院が一同に会し災害医療体制構築について集中議論を持てたこと自体がモルドバ初の試みであり、モルドバの災害医療を検討するに際して、本研修開催が重要な機会となった点を高く評価する声が聞かれました。

ウクライナにおけるロシアの武力侵攻開始以降、モルドバを取り巻く環境は不確実性が増してしており、ウクライナ避難民の流入のみならず様々なリスクが上昇した状況が続いています。JICAはモルドバ政府からの要請を受け、DMAT事務局等と共に、モルドバの災害医療体制構築に向けた支援を実施しています。

今回の研修を踏まえ、本年11月には、2023年2月の本邦研修に続き、第2回目の本邦研修実施を予定しています。JICAはモルドバでの災害医療体制の構築に向けた協力を続けていきます。

日本のDMATの仕組みについて講義をする小井土DMAT事務局長

日本のDMATの仕組みについて講義をする小井土DMAT事務局長

グループワークの様子

グループワークの様子

グループワークの様子

グループワークの様子

研修終了後のグループ写真

研修終了後のグループ写真

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