パプアニューギニアの美しい森林を残すために
2025.11.28
国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)30は、2025年11月10日から22日までブラジルのベレンで開催され、パプアニューギニア(PNG)は熱帯雨林の保護と森林国への公正な気候資金の確保に向けた強力な行動を世界に呼びかけました。
PNGの森林が重要な理由:
PNGには3,500万ヘクタールもの熱帯雨林があり、ここでは世界の生物多様性の7%を有しています。またこの森林は 地球にとって重要な炭素吸収源となっており、気候変動の緩和策にも大きく貢献しています。
COP30におけるPNGの主なハイライト:
PNGのジェームズ・マラペ首相は、森林国への気候資金への公平なアクセスを求めると同時に、 熱帯雨林国を気候行動で結束させるための「太平洋からアマゾンへのパートナーシップ」を提案しました。さらには、ゼロ・デフォレストレーション(森林伐採ゼロ)、劣化した土地の回復、海洋地域の30%の保護を約束しました。
革新的な動き:
新しい透明性と地域社会への利益を考慮した国際基準の下で、森林減少と劣化からの排出削減(REDD+)カーボンクレジットプログラムを推進されるとともに、森林保全、再生可能エネルギー、持続可能な農業でブラジルと提携することが決まりました。
メッセージ:
森林は世界全体に利益をもたらしますが、その保護にかかる費用は森林国が負担しています。そのためPNGは、自然の真の経済的価値を認識する金融制度を求めています。
植林作業の様子
参加者が持続可能な森林管理と安全な伐採方法について学んでいる様子
JICAは2011年からPNG森林公社(PNGFA)と協力してPNGの森林を保護しており、特に林業産業における計画、監視、管理手続き(PMCP)と伐採行動規範(LCoP)に焦点を当てています。またJICAは今月、新たな森林専門家を派遣し、持続可能な森林管理とREDD+の実施に向けたPNGFAの能力強化に協力します。
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