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ゴミ分別と3R推進 〜JICA海外協力隊 内山隊員による環境教育活動〜

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs
#14 海の豊かさを守ろう
SDGs
#15 陸の豊かさも守ろう
SDGs

2024.10.09

JICA海外協力隊としてパプアニューギニアに派遣されている内山隊員(2023年1次隊/青少年活動)は、セントラル州ソゲリ小学校において、英語、算数、理科の指導を行いながら、ゴミの分別と3R(リデュース、リユース、リサイクル)の推進活動 に取り組んでいます。パプアニューギニアをはじめとする太平洋諸国では、廃棄物処理の改善が喫緊の課題となっており、地域レベルでゴミの削減や再利用を進めることが重要視されています。しかし、現地の教育機関では環境教育が十分に行われておらず、ソゲリ小学校でもゴミが校庭や川に捨てられる状況が続いていました。

​​​​​​このような課題に対処するため、内山隊員は環境教育を通じて、ゴミの分別や3Rの重要性を伝える活動を以下のように進めています。

①ゴミ箱の設置
2024年8月29日、JICAはソゲリ小学校に3種類のゴミ箱を寄贈しました。それぞれプラスチック用(黄色)、ビン・空き缶用(黒)、自然ごみ用(緑)に色分けされ、児童たちはゴミを正しく分別する習慣を身につけ始めています。

② 紙芝居の上演『ポイポイとゴミおばけ』
先輩隊員が作成した紙芝居『ポイポイとゴミおばけ』 を活用し、児童たちにゴミのポイ捨てが環境に与える影響を視覚的に伝えています。紙芝居の絵を通じて、児童たちは身近な視点で環境保護の大切さを学んでいます。

③動画を使った授業
理科の授業では、JAMSTEC(海洋研究開発機構)が制作した動画教材を使用し、ポイ捨てされたプラスチックごみが風や雨により川や海に流れ込み、最終的にはマイクロプラスチックとなって海洋汚染を引き起こすプロセスを学んでいます。児童たちはプラスチックごみが海の生物にとって致命的な影響を与えることを学びました。特に海の生物がプラスチックごみを餌と間違えて食べてしまい、その結果死んでしまうことがあるという事実に強く心を動かされ、ゴミはゴミ箱に捨てる意識が高まっています。

現在、ソゲリ小学校の児童たちは「ゴミはゴミ箱に捨てる」という習慣を身につけ始めており、教員からも「絵本や動画を活用した授業は、子どもたちが理解しやすく、効果的だ」との好評を得ています。また、美術の授業では、空き缶やペットボトルを使った作品作りを通じて、3Rの理念を児童に伝える取り組みも進行中です。

内山隊員は今後の活動として、児童と共にポートモレスビー市内にあるゴミの埋め立て処分場やリサイクルセンターへの社会科見学など計画しており、環境教育を継続して進めていく予定です。

JICA PNG事務所の最新の活動やイベント情報はフェイスブックでもご覧いただけます。(英語)  

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