セネガル人って何を食べているの?セネガル料理ってどんなもの??
国際協力関係者にとって、「食」は重要です。現地の食事に慣れなければ、活動はできません。また食生活は現地の人々の生活水準の重要なバロメーターになります。食文化を通して、セネガル人がどのような生活で暮らしているのかだけでなく、時にはセネガル人がどのような考え方で暮らしているのかまでわかります。
今回は、セネガルに青年海外協力隊として派遣されている太田さん(首都ダカールの学校で教えています。)、田中さん(セネガルの村で保健活動をメインに行っています。)の協力を得て、「食」を通して見えてくるセネガルを紹介します。
セネガルの「食」を3つの言葉で表すとしたら、「おコメ文化」「1品料理文化」「食べ残し文化」です。
その1:おコメ文化
セネガル人って何を食べているのでしょうか??パン?とうもろこし?牛肉?羊肉?魚?基本は、おコメです。毎日一食(特に昼)は、おコメを食べます。朝・夕は簡素でパンなどで済まします。よって一日の最大のご馳走は昼の米食なのです。実は、このおコメ、3分の2がタイからの輸入です。タイ米の中でも特に安いおコメが、1キロ50円くらいでセネガルに出回ります。
おコメを使った代表的な料理としては、以下のようなものがあります。
- チェブ・ジェン(チェブ=米 ジェン=魚 つまり魚ご飯)※1
- マーフェ(ピーナッツソースかけご飯。セネガルは、ピーナッツが特産品です。)※2
- チュー(肉と野菜のトマトソース煮込みかけご飯、セネガル版ハヤシライス)※3
そのほかにも、チェブ・ヤッサ(チェブ=米 ヤッサ=肉 つまり肉ご飯)、ヤッサ・プレ(ヤッサ=たまねぎソース プレ=鶏肉)、ヤッサ・ポワソン(ヤッサ=たまねぎソース ポワソン=魚)、スープ・カンジャ(オクラとヤシ油のソースかけご飯)などがあります。
見るからにおいしそうなチュブジェン
マッフェはセネガルの代表食の一つ
その2:1品料理の文化
セネガルでは、朝もお昼も夜も基本的に1品です。米食。その料理も日本食のように白いご飯に数種類のおかずという食べ方ではなく、毎食1品料理。そして一日の最大のご馳走は昼の米食です。朝・夕は簡素でパンなどで済まします。日本食でいうなら、炊き込みご飯やどんぶり物といったところでしょうか。たいていの場合大きなボール一つに盛り付けられ、みんなで囲んで食べます。セネガル人は家族主義だといいますが、このように食事にもそれが現れます。
一皿をみんなで囲んで食べます
その3:食べ残しの文化
え?!と思われるかも知れませんが、セネガル人の家庭では、いつも食べきれないほどの食事をつくり食べ物を残します。基本的に一皿全部を家族で食べきることはありません。食べ残しの文化です。ただ、食べ残しても食事は残りません。一つの家庭で必ず食べきらずに、隣近所、あるいはタリベと言われる子供たち(セネガルイスラム教の一環として修行をする子供たち)に分け与えるからです。それでも余った場合には、家畜のえさになります。食べ物はかならず最後まで消費されるのです。セネガル人は寛容であるとよく言われますが、食文化にもそれが現れているかもしれません。
普段何気なく見過ごしている食にもセネガルの特徴が表れています。
食べきらないほどたくさんの料理を作ります
10コマでわかるセネガルの村
セネガルの村を訪れたことがありますか??電気も水道もない村。そんなセネガルの村を訪れてみませんか?
今回、訪れるのはセネガルの首都ダカールから車で3時間行ったDiourbelという町の近くにある、Ndiohobha(ニョホバ)村です。電気も水道もない、人口500人くらいの村です。農民は、ビサップやミルを栽培したり、町に出稼ぎに出かけたりして生計を立てています。
それでは村に行った気分で、「びしゅみらい」!(現地語で「やってみよう!」の意味)!
村の入り口に着きました!木が立っている以外には、何もありませんが隣村との境界線です。一歩踏み込んでみましょう!
村の入り口
林が見えてきました。遠くに見えるのがバオバブの木です。もう少し近寄って見ましょう!
村の人たちは、バオバブに特別な力があると信じています。村の中心にある一番大きなバオバブの木には月曜日と木曜日にお供えをするそうです。
バオバブの木
もう少し歩いてみましょう!村落が見えてきます!木の近くに見える本当に小さな小屋が村の建物です。
村の近景
村に入ってみます!
おばさんが、笑顔で迎えてくれます。
村では、女性が本当に良く働いています。
村の家はどのようになっているのでしょうか?ちなみに、この写真の家は萱葺きになっています。家の中は日陰になるので中は想像より涼しいのです。
村の中の様子
村では、外から人がやってくると子供がたくさん集まってきます。子供は元気です!馬に乗ってお出迎え。馬は村の重要な移動手段です。
村の子供
カメラを向けるとどの子供もポーズをとります。
村の少女
村に特別な人が来ると、歓迎の踊りが始まります。
村では、歓迎やお祭りごと、お祝い事があると、踊りを踊ります。
村の踊り
セネガルでは、男性ではなく女性が踊ります。楽器は、バケツとサンダル!バケツをひっくり返してサンダルでリズムを叩きます。
村の踊りと音楽
踊っていると、そろそろお別れの時間になりました。
バイバイ!!またね。
お別れ
どうでしょうか?セネガルへのイメージが少し沸いてきたでしょうか?
セネガルの村に対して、JICAは様々な協力をしています。例えば、水や電気の不十分な村での生活を少しでも改善していこうと、給水塔建設の建設をはじめ、青年海外協力隊隊員が村落開発、野菜作りなど様々な活動に取り組んでいます。JICAのセネガルでの活動に興味がある方は、http://www.jica.go.jp/senegal/まで。
また、このページの意見等はJICAセネガル事務所(jicasn@jica.go.jp)までお願いします。
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