スーダン向け無償資金協力贈与契約(G/A)の締結: UN-Habitatとの連携により、ハルツーム州のがれき処理能力向上を支援
2026.11.04
2026年11月4日、独立行政法人国際協力機構(JICA)は、国連人間居住計画(UN-Habitat)との間で、無償資金協力「ハルツーム州におけるがれき処理能力向上計画(UN連携/UN-Habitat実施)」の実施に関する贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。当日の署名は、UN-Habitatアラブ諸国地域本部 前川佑子 副本部長兼上級人間居住専門官、JICAスーダン事務所の久保英士 所長の間で取り交わされました。
JICAとUN-Habitatによる「ハルツーム州におけるがれき処理能力向上計画(UN連携/UN-Habitat実施)」贈与契約(G/A)署名式(2026年11月4日、カイロ)
(写真左から)Omer Al-Farouq Sayed Kamil 在エジプト・スーダン共和国大使館臨時代理大使、中原 隆伸 在スーダン日本国大使館臨時代理大使、Rania Hedeya国連人間居住計画(UN-Habitat)アラブ諸国地域本部長、久保 英士JICAスーダン事務所長
スーダンでは、2023年4月以降続く武力衝突により、首都ハルツームを中心に建物や公共インフラが深刻な被害を受け、大量のがれきが発生しています。ハルツーム州では約330万トンのがれきが発生したと推計されており、このうち約150万トンは既に撤去されたものの、依然として多くのがれきが残されています。堆積したがれきは、公衆衛生の悪化や交通網の寸断を招くなど、住民の生活環境や都市機能の回復に深刻な影響を及ぼしています。
今回締結した事業は、ハルツーム州におけるがれき処理能力の向上を通じて、都市機能の回復及び住民の生活環境改善に寄与することを目的としています。
本事業は、JICAがこれまでスーダンで実施してきた技術協力「スーダンのきれいな街プロジェクト」をはじめとする廃棄物管理分野での協力の成果を土台として実施されるものです。さらに、JICAとUN-Habitatがアフリカ各国で推進してきた「アフリカのきれいな街プラットフォーム(African Clean Cities Platform: ACCP)」を通じた連携の延長線上に位置付けられるものであり、一般廃棄物管理分野におけるJICAの経験と、都市復興分野におけるUN-Habitatの専門性を組み合わせることで、紛争の影響を受けた都市の喫緊の課題であるがれき処理への対応を支援します。
事業の実施を通じて、JICAはUN-Habitat及びスーダンの関係機関と連携しながら、将来の復旧・復興に向けた基盤づくりを支援するとともに、住民がより安全で衛生的な生活環境を取り戻せるよう取り組んでいきます。
事業概要は以下の通りです。
・案件名
ハルツーム州におけるがれき処理能力向上計画(UN連携/UN-Habitat実施)
・対象地域
ハルツーム州(ハルツーム郡、オンドルマン郡、カラリ郡)
・実施機関
国連人間居住計画(UN-Habitat)
・事業期間
30か月
・供与額
7億2,900万円
・主な事業内容
がれき処理機材の供与
がれき処理計画及びガイドラインの策定
関係機関職員への能力強化研修
アスベスト対策
住民向け啓発活動
・SDGs
目標 3:すべての人に健康と福祉を
目標 11:住み続けられるまちづくりを
目標 12:つくる責任、つかう責任
目標 13:気候変動に具体的な対策を