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中東・アフリカの“水産養殖の未来”をトルコでつくる—トルコで水産養殖の第3国研修を約10年ぶりに再開

2026.02.27

 2月1日~11日、JICAは、トルコ農業森林省水産養殖総局(BSGM)およびトルコ国際協力調整庁(TİKA)と連携し、「持続的な水産養殖開発 第3国研修」を約10年ぶりに再開しました。中東アフリカ地域のセネガル、シエラレオネ、モーリタニア、リビア、ソマリア、シリアから12名が参加。地中海沿岸のアンタリヤ/ムーラを舞台に、海面いけすや内面養殖の現場視察と最新の養殖理論、実習を組み合わせ、食料安全保障と地域経済の底上げを担う実務人材づくりに挑みました。

研修は、主にBSGM傘下の地中海水産研究生産訓練所(AKSAM:Mediterranean Fisheries Research Production and Training Institute)で実施され、スズキ・タイの養殖管理、網かご養殖、魚病の診断・予防・対処、飼料と栄養管理などを実地と座学の両輪で学びました。また、日本からは佐藤正志調査団が参加し、環境配慮型養殖や二枚貝養殖に関する知見を共有。生産性と環境保全を両立させる設計思想に関する日本の知見を投入しました。

 JICAは過去に、黒海での種苗生産・魚病対策を含む技術協力を通じて、トルコの人材と技術基盤の形成に貢献しました。2010年以降は第3国研修として、トルコと協働し、中東・中央アジア・アフリカへ延べ 103名を育成してきました。今回の再開で12名、続く実施で24名の参加が予定され、トルコを拠点とした中東アフリカ地域に対する水産養殖協力に再びギアが入ります。

 研修参加者からは以下の声があがっています。
「わが国では養殖施設が未整備ですが、養殖拡大の期待が高まっています。」こう語るのはシリア・イドリブ出身でラタキアの養殖施設に勤務するマフムードさんです。また、モーリタニア出身のビラルさんは、「モーリタニアの養殖はまだ始まったばかり。内水面のナマズやティラピアに加え、増加する需要に応えていくため、水産業全体を育てたい。」と目を輝かせました。

 研修では、参加者はトルコと日本の専門家から知識を得るだけでなく、研修中に各国のプレゼンテーションを通じて相互に情報交換を行いました。この点において、本研修は、トルコ、日本、そして参加6か国間の潜在的な協力を促進する取り組みとも言えます。

 トルコと日本は、地域の安定化と中東・アフリカ各国の発展に貢献しようとする姿勢を共有しています。JICAは、水産養殖分野で頭角を現しているトルコをパートナーとして研修実施に協力することで、中東アフリカ諸国の水産業の発展や食糧安全保障を目指します。

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