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ウガンダJICA海外協力隊派遣25周年
~25年の絆がつなぐ、未来への架け橋~
2026年、ウガンダにおけるJICA海外協力隊の派遣開始から25周年を迎えました。
2001年7月、首都カンパラにあるムラゴ病院へ初めてのJICA海外協力隊員が派遣されて以来、四半世紀にわたり800人以上の隊員がウガンダ各地で活動してきました。保健医療、教育、農業、コミュニティ開発、スポーツ振興など幅広い分野で、現地の人々と共に課題解決に取り組み、両国の友好と信頼関係の構築に貢献してきました。
この25年間の歩みは決して平坦なものではありませんでした。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行やエボラ出血熱の発生など、人々の往来や活動が制限される困難な時期もありました。しかし、そのような状況の中でも、日本とウガンダを結ぶ協力の絆が途切れることはありませんでした。現地関係者、帰国隊員、JICA関係者がオンラインも活用しながら交流を継続し、相互理解と信頼関係を育み続けてきました。
多様な分野で広がる協力隊活動
ウガンダにおける協力隊活動は、保健医療分野から始まりました。初代看護師隊員をはじめ、助産師、保健師、薬剤師など多くの隊員が医療機関や地域保健の現場で活動し、人材育成や保健サービスの向上に貢献してきました。
教育分野では、1960年代より長年に渡りJICAが協力を実施してきたナカワ職業訓練校をはじめとする高等教育機関への支援や、小中学校への隊員派遣を通じた初等教育支援を実施してきました。また農業分野では、日本の知見を生かした稲作栽培の普及が重要な協力の一つとなっています。JICA技術協力プロジェクトや協力隊による支援を通じて、稲作技術の向上や営農指導、人材育成が進められ、農家の所得向上や食料安全保障の強化に貢献してきました。
隊員たちが現地で培った経験や知見は、帰国後も国内外のさまざまな分野で活かされており、国際協力や社会課題解決の担い手として活躍しています。
上野 泰世隊員(2024-1 看護師)がリラの看護学校で教えている様子
スポーツがつなぐ日本とウガンダ
近年では、協力隊活動を基盤として、日本国内の学校やスポーツ団体との連携も広がっています。
その代表的な事例が、WEリーグ・マイナビ仙台レディース、石巻市立桜坂高等学校、JICAウガンダ事務所が連携して実施した「ウガンダへの手作り布ナプキン・ユニフォーム寄贈プロジェクト」です。桜坂高校の生徒たちは回収した布を活用して手作り布ナプキンを製作し、生理用品不足に悩むウガンダの女子児童・生徒へ寄贈しました。また、マイナビ仙台レディースからは公式ユニフォームが寄贈され、現地学校とのオンライン交流会を通じて互いの文化や生活について理解を深めました。
この取り組みは、ジェンダー課題への対応と国際交流を組み合わせた先進的な実践として高く評価され、2025-26シーズンの「WEリーグ MOST IMPRESSIVE WE ACTION DAY」を受賞しました。
さらに現在、JICAウガンダ事務所では、サッカーに加えて野球を活用した国際交流や青少年育成の可能性を広げるため、福岡ソフトバンクホークスとの連携も進めています。協力隊員が築いてきた地域とのネットワークを活かしながら、スポーツを通じた交流、人材育成、相互理解の促進に取り組んでいます。
スポーツは、言葉や文化の違いを越えて人と人をつなぐ力を持っています。これまで協力隊員が大切にしてきた「共に学び、共に成長する」という精神は、スポーツ交流の分野においても受け継がれ、新たな価値を生み出しています。
森 稜真隊員(2024-2体育)が教育分科会で開催した運動会で教えている様子
金阿彌 まゆ香隊員(2025-2 体育)が配属先(トロロガールズ中高等学校)で体育を教えている様子
協力隊経験から生まれる社会課題解決
ウガンダでの経験を帰国後の社会課題解決へと発展させる元隊員の活躍も続いています。
2026年に開催された第4回JICA海外協力隊帰国隊員社会還元表彰では、元ウガンダ隊員の坪井彩さんが、ウガンダでの経験を基に開発した井戸のプリペイド式料金回収システムによる持続可能な水管理の取り組みで大賞を受賞しました。現在、同システムはウガンダ国内300基以上の井戸に導入され、約10万人の安全な水へのアクセス向上に貢献しています。
このように、協力隊経験は派遣期間中にとどまらず、帰国後も新たな社会課題解決やイノベーションの創出につながっています。
次の25年に向けて
現在も教育、農業、青少年育成、スポーツなど多様な分野で協力隊員が活動を続けています。地域住民と共に課題に向き合い、新たな価値を創出するその姿勢は、25年前から変わることがありません。
2001年から続くウガンダと日本の協力の歴史は、人と人との信頼によって築かれてきました。25周年はこれまでの成果を祝う節目であると同時に、新たな共創のスタートラインでもあります。
現役隊員、帰国隊員、学校、企業、自治体、スポーツ団体、そしてウガンダの人々が力を合わせながら、次の25年に向けてさらなる挑戦と協力の輪を広げていきます。
ウガンダと日本を結ぶ架け橋は、これからも人と人とのつながりの中で育まれていきます。