難民でもなくザンビア人でもない、元難民とは…?―HOPEプロジェクトの取り組む現地統合―

2023.10.03

みなさんは元難民という存在をご存知ですか?ザンビアは1964年の独立以降、周辺国からの難民を受け入れてきました。その中でもアンゴラ難民とルワンダ難民については、2010年代、各国の状勢が落ち着いたことを受け自国に帰還した人々がいた一方で、自国帰還よりもザンビアに残ることを選択した人々が一定数いました。数十年間ザンビアで生活をしてきた彼らにとって、ザンビアで築いてきた生活を手放すのは容易なことではありません。帰還をしないという選択をした彼らは、その時点で難民としての資格は失い、「元」難民となったのです。ザンビア政府は彼らがザンビアに残ることを容認したものの、国の制度上、彼らをザンビア人として扱うこともできず、難民としてUNHCR等の庇護をうけることもザンビア人としてザンビア政府の庇護をうけることも困難な、元難民が生まれたのです。HOPEプロジェクトでは、元難民が生活をする北西部州のメヘバ難民キャンプと西部州のマユクワユクワ難民キャンプにて、元難民がザンビア人社会に統合されることを目指し、元難民とザンビア人がともに暮らす地区への移住、そのための生活基盤構築、生計向上支援等を行っています。

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HOPEプロジェクトの支援で建設したコミュニティスクールと、そこで学ぶ子どもたち

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元難民の人々に現地統合のためのプロセスを説明する副大統領府再定住局職員

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