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ザンビア随一の国際交通の要衝における通関時間が約3分の1に

2023.10.03

内陸国であるザンビアにとって、輸送時間・輸送費の低減は物価抑制、経済成長のための要です。南アフリカ共和国最大の港であるダーバン港とザンビアの首都ルサカをつなぐ南北回廊は、ザンビアの国際物流の約4割を担う大動脈ですが、国境の通関に時間を要することが物流円滑化の大きな課題となっていました。

ザンビアや周辺国は、この問題を解決するために、「One Stop Border Post(OSBP)」を導入しました。これは、国境施設において、入国及び出国の手続きをまとめて一か所で行うことで、人やモノの効率的な移動を可能にする取組みです。しかし、現場での運用体制や関係者の能力が十分についてきていないという課題がありました。

JICAは、南北回廊上に位置する4か国ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、南アフリカとともに、2020年8月に「南北回廊における円滑なOSBP運営管理能力強化プロジェクト」を開始しました。3つのOSBP施設を対象として、OSBP施設の運用体制や各種手続きの確立、関係者の能力開発に取り組んでいます。

プロジェクト開始から2年経過した2022年に実施した調査では、ザンビア・ボツワナの国境であるカズングラOSBPでは、大型貨物の通関時間が以前は約30時間要していたところ、約3分の1の約12時間になるという成果が確認されました。また、個別の旅客の出入国にかかる時間はたったの数分まで短縮しています。

しかし、大型貨物では、まだまだ時間を要していることも事実です。その要因の1つとして、事前の通関申請が十分に浸透していないことが挙げられます。

今後、プロジェクトでは更なる改善に取組み、さらなる物流円滑化、将来的にはザンビアのヒチレマ大統領が掲げる「Zero Stop Border Post」の実現に貢献していきます。

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