日本とリベリアの友好関係の象徴に:リベリア首都圏の幹線道路「ジャパン・フリーウェイ」完工式の開催

2021年7月29日

スピーチするウェア大統領(右)と姫野大使(左)

完成した「ジャパン・フリーウェイ」

リベリア共和国首都モンロビアにおいて、無償資金協力(注)によって整備された幹線道路「ジャパン・フリーウェイ」の完工式が、174回目の独立記念日である7月26日に合わせ開催されました。リベリア側からはジョージ・ウェア大統領や公共事業代行大臣他、国務大臣、財務開発計画大臣、保健大臣など主要な閣僚らが出席、日本側からは姫野在ガーナ日本国大使館特命全権大使、荒木JICAガーナ事務所長らが出席し、「ジャパン・フリーウェイ」の完工を祝いました。

本道路は元々「ソマリアドライブ」という名前でしたが、完工に際して日本への謝意が込められて「ジャパン・フリーウェイ」に改称されました。プロジェクト実施中にコロナ禍もありましたが、影響は最小限にとどめ、計画通り2021年7月に完工しました。

リベリアでは14年間に及ぶ内戦の結果、首都圏の主要幹線道路の損壊・老朽化が深刻な課題で、社会経済開発の阻害となっていました。全長約13kmの「ソマリアドライブ」はリベリア首都圏を東西に結ぶ幹線道路の一つで、モンロビア港からの貨物をリベリア東部地域に運ぶ幹線道路であるとともに、周辺コミュニティにとっての生活道路としての重要な役割を担っていますが、道路の老朽化等で渋滞が常態化していました。JICAは、内戦直後の2009年に「モンロビア都市施設復旧・復興整備マスタープラン策定調査」を実施、同マスタープランに基づき2013年より既存 2 車線道路を 4 車線に拡幅するための道路改修を実施してきました。

同式典において、ウェア大統領は、本プロジェクトは中期国家開発計画に掲げられた社会経済開発に資する重要なプロジェクトであり、日本の支援により完工できたことを大変喜ばしく思う、と日本政府及び日本国民に対して感謝の意を述べました。また、この道路プロジェクトは、二ヵ国の強固なパートナーシップの証であり、日本はリベリアにとって重要なパートナーであると強調。さらに、日本国民からの贈り物である「ジャパン・フリーウェイ」の維持管理を約束し、住民に対して大切に利用するよう呼びかけました。

また、日本側を代表して姫野大使より、本プロジェクトは質の高い道路整備だけではなく工事を通じた人材育成にも貢献していること、リベリアと日本の強い友好の印であること、今後も二国間協力が継続していくことが強調されました。

今後、整備した道路により、円滑かつ安全な道路交通が確保され、交通利便性の向上と物流改善に寄与し、ひいてはリベリアの社会経済開発に寄与することが期待されます。JICAは、質の高いインフラ整備を通じて、開発途上国の課題解決に貢献していきます。


(注)2013年6月に49億3,900万円を限度とする無償資金協力の贈与契約に調印、さらに2017年3月に52億2,000万円を限度とする無償資金協力の贈与契約に調印しています。(供与総額101億5,900万円)