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インドネシアで初の自動運転車両の実証を開始 - 三菱商事株式会社(東京都)・株式会社マクニカ(神奈川県)

2022年6月3日

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セレモニーの様子

三菱商事株式会社と株式会社マクニカは5月20日、インドネシア・ジャカルタ郊外の都市「BSDシティ」で自動運転電気自動車を走らせる実証実験を始めました。インドネシア国内で自動運転車が走るのは初めてです。同日、BSDシティ内で実験開始のセレモニーを開き、登壇したインドネシアの運輸大臣ブディ・カルヤ・スマディ氏は「自動運転技術をBSDシティのみならず全国の交通インフラとしていきたい」と期待を込めました。

セレモニーにはブディ運輸大臣のほか、国家首都公社バンバン・スサントノ総裁などが出席しました。セレモニー後には出席者が車両に試乗し、同乗する運行補助スタッフから車両の特徴などの説明を受けながら、ショッピングセンターの周囲一周のコースを体験しました。

三菱商事インドネシア総代表近造卓二氏は「この実証は長い間インドネシアの開発に携わってきた三菱商事としても初めての取り組みです。今後の都市開発の大きな一歩になるはずです」と意気込みを語りました

また、JICAインドネシア事務所の安井毅裕所長は「JICAはインドネシア企業と日本企業が協働する事業への支援を推進してます。本実証事業が成功し、将来的にインドネシア各地、さらには東南アジアやほかの国にも環境にやさしいスマートシティの取り組みが広がっていくことを期待します」と述べました。

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セレモニーの後には試乗会が開かれた

この取り組みは、JICAの「中小企業・SDGs ビジネス支援事業 普及・実証・ビジネス化事業(SDGs ビジネス支援型)」に三菱商事・マクニカが共同で提案し、「BSDスマートシティの実現に向けた自動運転モビリティサービス普及・実証・ビジネス化事業(SDGsビジネス支援型)(2021年12月10日~2023年9月29日)」として採択された事業です。

自動運転車は高齢者など交通弱者をはじめとしたすべての人々に移動の機会をつくることで地域経済の活性化に役立つほか、電気自動車であるため都市の二酸化炭素削減に貢献することが期待されています。

実証期間は2023年の1月までで、BSDシティ内での自動運転モビリティサービスの運用可能性を検証すべく、車両の安全な運行体制や、遠隔操作・リアルタイム監視機能の確認、住民ニーズの調査などを予定しています。

実証実験が行われるBSDシティでは、インドネシアの大手デベロッパー、シナルマスランド社がスマートシティ開発を主導しています。総開発面積は山手線の内側とほぼ同じ約6000ヘクタールで、約35万人が住んでいます。様々な最新技術を取り入れた都市として注目を集めています。

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実証実験で走る自動運転車

三菱商事は2020年にシナルマスランド社と提携し、BSDシティでスマートシティ開発を進めてきました。今回はそのうちのモビリティ開発の一事業として、シティ内の地域住民・就業者・来訪者向けに自動運転車を提供し、事業展開の可能性を検証します。

共同企業体であるマクニカは国内各地で自動運転の普及事業に取り組んでいます。マクニカは日本国内でも三菱商事と実証実験を行っており、本実証実験事業への参画を決めました。BSDシティ内で運行する車両の運用、メンテナンスのほか、走行データの分析など行う計画です。

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