【ニュース】日米連携に基づき非正規移民対策に係るアメリカ合衆国国際開発庁(USAID)との連携協定を署名(グアテマラ事務所)
2023.03.23
2023年2月21日、JICAグアテマラ事務所は、日米連携に基づく非正規移民対策に係るアメリカ合衆国国際開発庁(USAID)との協力覚書に署名しました。
近年、中米各国では、米国を目指す非正規移民の増加しており、その解決が喫緊の課題となっています。グアテマラでも、人口約1680万人に対し、各領事館が把握している在米グアテマラ人は約290万人、不法滞在者は約50万人と推計されています。
そのような状況下、バイデン米国大統領と菅首相(当時)により、2021年4月16日米首脳会談で発表された「コア・パートナーシップ」ペーパーにおいて、中米北部3カ国から流出する移民の根本原因に対処する重要性と、本課題に対し日米連携で取り組む方向性が確認されました。
日米両国はこれまで、移民発生要因の改善・解決や強制送還・帰還移民難民支援等を実施してきました。例えば、米国国際開発庁(USAID)、国際移住機関(IOM)、日本国外務省、グアテマラ社会福祉庁は、職業訓練を通じた雇用機会の創出に焦点を当てた協力を行っています。本部レベル、国事務所レベルでも、非正規移民発生の根本原因に対処するための協議や情報共有は継続的に行われてきました。
JICA及びUSAIDの連携方針を明示的に実施するため、本協力覚書締結が実施されました。
連携の戦略的目的は以下の通り。
両機関は上記にて定めた分野の担当者を定め、定期協議を通じて共同のアプローチが可能な活動や指標を定めます。例として、2022年度よりJICAが実施している「移民送金を通じた金融包摂推進アドバイザー(通称:GuateCrece)」の専門家を交え、金融教育を通じた移民送金の活用について両機関で協議することとなっています。
米国大使館にて行われた締結式にはフェネル米国臨時代理大使、出來日本国大使館参事官、及びグアテマラを訪問していたJICA田中理事長も立ち会いました。
なお、本署名式は、2023年2月6日に新庁舎に移転した米国大使館にとって、初めての国際ミッション受け入れとなりました。
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