地域に生きる教員としてビジョンをもって-教師国内研修に参加して-

北海道中標津町立中標津小学校 太田三菜美先生

教師国内研修に参加にいたるまでの歩み

およそ2年前からSDGsにかかわる教材作りに興味をもち目標をもって取り組んできました。なぜこのような目的意識を持っているかというと私の教員としての根底にはタイトルにある「地域に生きる教員として」と「地球とともに生きる私たち」というビジョンがあるからです。

地域に生きる教員として地域を活かした教材作りと実践をしたい、またこれからの持続可能な社会の発展のためには地球とともに生きるという視点を一教員である私自身がしっかりと持つべきだと考えてきました。

今回の研修を通して

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今回の研修を通して、SDGsという軸を活用して授業作りを行い実践に結びつけることができました。また今回の成果は子どもたち自身がSDGsを一時的な学びにするのではなく、地域の中で還元できたことです。このことによって子どもたちには次世代の社会の担い手としての意識をもつ第一歩を踏み出させることができたと考えます。

地域にある学校で

私が所属する中標津小学校では、中学校への接続をスムーズにするために5・6年生において教科担任制を導入しています。2年前に赴任した際から学年の家庭科の教科担任を兼任してきました。

今回の研修においても、家庭科を中心として学年のすべてのクラスにおいて地域人材や地域素材を生かした授業を行うことができました「世界の問題」→「地域の実践・取組を知る」→「自分自身の取組に活かす」→「地域への発信」という流れを意識することで、学習指導要領前文で謳われている「持続可能な社会の創り手の育成」へつながる取組への明確な意識を持つことができました。

今後のビジョン

担任を持つ学級の子どもたちが書いた「学びの振り返り」にこのような言葉がありました。「自分の考えを世界のみんなに知ってもらいたい。」「みんなの考えで世界を改善して生活の不平等をなくしみんなが同じ生活ができるようにしたい。」この言葉が、これからの社会に必要な考えであり私のビジョンである「地球とともに生きる私たち」にもつながると感じました。

これからの新たな時代を生きていく子どもたちの一助となるような、そして地域と学校教育とを結ぶ橋渡しのような教員になりたいと心から強く思い実践し続けてきた中で、今回の経験は新たな視点をもつことができた貴重な機会となりました。

最後に

今回の研修にあたりまして、JICA北海道の皆様、アドバイザーの堀幸美先生をはじめ同じ研修に参加した5名の中高の先生方、国際環境NGOグリーンピースジャパンの皆様、中標津とみおかクリーニングの皆様に感謝申し上げます。一期一会の出会いを大切にこれからも地域、そして世界、地球に生きる大人として世界の子どもたちのためにできることを考え続けていきます。