陸上自衛隊東千歳駐屯地でJICA国際協力出前講座を実施しました

2020年9月25日

【画像】8月20日に陸上自衛隊東千歳駐屯地でJICA国際協力出前講座を実施しました。今回は天使大学の非常勤講師である近藤美智子さんに講演を依頼し、イスラム文化圏での生活の様子や、日本との暮らしの違いについてお話いただきました。

大切なのは「現地の人々の価値観に寄り添うこと」

8月20日に陸上自衛隊東千歳駐屯地でJICA国際協力出前講座を実施しました。今回は天使大学の非常勤講師である近藤美智子さんに講演を依頼し、イスラム文化圏での生活の様子や、日本との暮らしの違いについてお話しいただきました。近藤さんは現地で生活していたとき、毎日早朝に「アザーン」と呼ばれる礼拝への呼びかけが響き渡り、初めは状況がわからずに戸惑ったという経験を紹介されました。その上で、「現地ではそこで暮らす人々の価値観に丁寧に寄り添うことが、信頼を築くことに繋がる。日本側の価値観を押し付けず、困ったら現地の方に聞くことが大切」とメッセージを贈られました。

講座が終わった後には、参加した自衛隊員の方から「女性に対する考え方が日本とは違うと思うが、(女性である)近藤さんが現地で直面した問題はあるか?」という質問があり、これに対して近藤さんは、「たとえ日本人であっても女性であれば髪を覆わなくてはならない場面があったが、そのときスカーフを持っておらず、現地の方々に申し訳ない気持ちになった。落ち着いた色味のものを一枚、いつも持っていると良いと感じた」とアドバイスされました。講座の感想として、「実際に現地に行った方の話を聞いてとてもためになった」、「宗教について調べてみようと思う」という声をいただき、普段はなじみのないイスラム文化圏の暮らしに触れる良いきっかけとなったようでした。
普段は学校や自治体に講師を派遣することが多い私たちですが、今後も地域の方の多様なニーズに応えた出前講座を行っていきたいと考えています。

(青年海外協力協会 工藤成美)