沼ノ端小学校でJICA国際協力出前講座を実施しました

2021年2月19日

【画像】2月16日、苫小牧市立沼ノ端小学校にてJICA国際協力出前講座が行われました。小学校6年生社会科「世界の中の日本」の単元に関連して、体育館にて「三密」を避けた形式での実施となりました。今回は、JICA北海道でのインターンシッププログラムに参加している大学院生の萩原が報告させていただきます。

日本の国際協力って?

積極的にクイズに参加する児童たち。

今回の講座では、JICA北海道職員の吉村やよいさんより「日本における国際協力とは」についてのお話がありました。はじめは緊張していた児童たちも、「JICAって何の略だろう?」という吉村さんの質問に対して、「JはJapan!」「I・C・Aはなんだろう?」と楽しく参加していました。4月から中学生になる6年生の皆さん。世界のどれくらいの割合が開発途上国なのか、開発途上国にはどのような問題があるのか、なぜ日本は開発途上国への支援を行うのか、といった吉村さんの問いかけに対して児童たち同士で話し合い、考えながら参加していた様子が印象的でした。

私たちと世界のつながりとは?

開発途上国についてのお話を真剣に聞き入る様子。

「日本の食料自給率ってどのくらいだと思う?」「皆さんの今着ている服は“メイドインどこ”だろう?」といった質問からは、日本にいる私たちの生活の多くの場面で、開発途上国に支えられていることを体感しました。先進国と開発途上国は相互に支えあっていることを学び、話題は持続可能な開発目標(SDGs)や世界規模の課題へ。普段意識することは少ないけれど、世界とつながっている私たちにできることは何か。吉村さんのタイでの経験から、世界には児童と同世代の子どもたちが困難な環境で生活しているというお話。それまで楽しく話を聞いていた児童たちも、真剣に聞き入っていました。

講座を終えて

今回の講座で吉村さんは、国際協力や日本と開発途上国のつながりを知ることで、児童がこれからの生活で世界の課題について考えるきっかけになってほしいと話していました。講座を通して「いろいろなことが知れてよかった」と話していた児童のみなさんが、世界の課題に「自分事」として取り組むための次の一歩を踏み出してもらえれば嬉しいです。沼ノ端小学校6年生のみなさんの今後のご活躍を応援しています。
※国際協力出前講座とは開発途上国で活動してきたJICA海外協力隊員やJICA職員を講師として派遣し、活動していた国のことや、生活事情など現地の様子を聞くことで国際協力について考える講座です。
 
(文:東京大学大学院教育学研究科 萩原さつき)