【民族衣装利用事例紹介】2020年度も様々な場でご活用いただきました!

2021年3月15日

JICA北海道では、「世界の民族衣装や展示パネルの貸し出し(送料無料)」を行っています。
毎年様々な場でご活用いただいている民族衣装ですが、今年度も多くのお申込みをいただきました。
ご活用いただいた事例の一部をご紹介いたします。

【旭川第三小学校】キルギス共和国について学ぶ講座

キルギスの文化に興味津々!

ダンスは馬の仕草を表現しています。

旭川第三小学校の4年生に向けて、キルギスの生活や文化等を伝える出前講座を行いました。そこで生徒の皆さんには、民族衣装を実際に触ったり、試着してもらいました。その他にも「キルギスのジャンケン」や「キルギス語を話してみようのコーナー」など、生徒の皆さんが実際に体験できるコーナーを多く取り入れた内容にしました。
ほぼ全員がキルギスという国を初めて知ったという事で、自分達が住んでいる日本とは違う文化に触れ、声に出して驚いたり、質問も沢山してくれたりと、とても積極的に楽しんで学んでくれた様子でした。

民族衣装に触れてもらった後は、キルギスでは知らない人はいないと言われている「カラジョルゴ」(黒い馬)という歌に合わせて、みんなで楽しく踊りました。キルギスの民族衣装は、「馬に快適に乗れる」、「寒さから身を守ってくれる強い生地」等の特徴があり、キルギス人と馬との関係などもお話しました。
生徒の中には「将来ぜったいキルギスに行く!」と言ってくれた子もいて、とても嬉しかったです。最後は習いたてのキルギス語を使い「チョン ラフマットゥ!」(ありがとう)と言い合って講座を終えました。

【北海道手稲養護学校】民族衣装を活用した授業を行いました。

トルクメニスタンの帽子はふわふわで人気でした。

地球儀でそれぞれの民族衣装が生まれた国を確認しました。

北海道手稲養護学校の小学部5・6年2組で、「世界のなかま」の学習を行いました。教科書は使わず、生活課題を中心に学ぶグループですが、世界にはたくさんの国や民族、素敵な文化があることを知り、親しみを持つことをねらって授業を行いました。
地球儀で自分たちの住んでいる場所を確認し「地球」「世界」「日本」などのキーワードを学習。北海道立図書館さんの協力でお借りした世界の絵本を読んで、セネガルの遊び「イトゥ・オクウェ」で遊んだり、動画を見てインドネシアのじゃんけんをしたり、様々な民族楽器を奏でたりしました。

活動の締めくくりにJICA北海道さんでお借りした民族衣装を選んで身につけました。それぞれ今まで見たことも触ったことのないような繊細なデザインや美しい色合いにニコニコ。地球儀でそれぞれの衣装がどこの国からきたものかも確認しました。
来月の卒業式では袴を着る予定の子どもたちもいて、着物や袴についても学びました。世界と日本の文化について学ぶ、よい機会になりました。

【某小学校】つながろう世界と~どの国の民族衣装かな?~

どの国の民族衣装か予想中・・

子どもたちから人気のあったペルーのポンチョ

世界には様々な国があることを知るきっかけとなりました

「国際理解教育」(総合的な学習の時間)の学習の導入で、様々な国の民族衣装を活用した授業実践を行いました。今回お借りした民族衣装は、キルギス・インド・モンゴル・ベトナム・ケニア・ウクライナ・サウジアラビア・ニカラグア・ペルー・フィジーの10か国です。アジア・アフリカ・ヨーロッパ・中東・中南米・オセアニアの5つの地域から、それぞれの特色が表れている衣装を選びました。
衣装を見せる前に、10か国の名前を知らせました。初めて聞く国名もあったようで、子どもたちは「どこ?」と言いながら地図帳で探し白地図に色を塗って場所を確認しました。その後、衣装を見せると「何これー?」と次々に歓声が起こりました。机の上に衣装を広げて置き、どの衣装がどこの国のものかを予想しながら、気付いたことをワークシートに書く時間を作りました。

はじめは、「わからない。」と言っていた子どもたちですが、次第に生地の素材や色、描かれている絵や模様、袖口や襟の詰まり具合などの違いに注目するようになりました。「動物の絵がいっぱい描かれているから、アフリカの国かな?」「真っ黒で丈が長いのは、寒いから?それとも日焼けしないようにかな?」「首が大きく開いているし、触り心地がサラサラしているから着やすそうだね。暑い国かな?」「着物に似ているから日本に近い国じゃない?」など、実物に触れることでわかる気づきが多くありました。

今回の授業を導入として、その後は自分で興味をもった国について、図書資料やインターネットでさらに詳しく調べる学習を行っています。「民族衣装」というテーマで様々な国の衣装を調べる児童もいれば、衣装から興味をもったペルーについてもっと知るために、「食べ物のことを調べたい」という児童もいました。また、民族衣装に触れた国以外の様々な国についても、興味関心を広げて学習に取り組む姿が見られました。アメリカや中国など、ニュースなどでよく見聞きする身近な国だけでなく、世界には様々な国があることを知るきっかけとして、民族衣装という実物資料はとても効果的でした。

皆様、ご活用ありがとうございました!
来年度のお申込みもお待ちしております。