【報告】ジェンダー×国際協力(JICA海外協力隊)

2022年6月8日

集合写真:会場

集合写真:オンライン

6月4日(土)、函館蔦屋書店にてトークイベント「ジェンダー×国際協力(JICA海外協力隊)」を実施しました。会場とオンラインのハイブリッド形式で、合計29名の方に参加いただきました。
講師はカメルーンの幼稚園と小学校で現地の先生方の支援に取り組まれている青少年活動隊員の小島由紀子(こじまゆきこ)さん。小島さんの体験談を動画にてお届けし、JICA海外協力隊の活動や、途上国に渡ったからこそ見えてくるジェンダー問題について理解を深めました。

カメルーンで活動中の隊員が語る 途上国の学校や生活から見えてくること

講師:小島由紀子隊員

小島さんの動画では、現地では水汲みが必要であり、常に衛生的な水を得ることが難しいことや、毎日のように停電が起こることなど、日本とは大きく異なる状況が語られました。
特に、現地の小学校のトイレは、男女が分かれておらず、トイレすらなく外で用を足している場合もあるという状況が語られると、参加者は驚いた様子でした。
また、現地で買うことのできる生理用品についても紹介がありました。質の良い商品が高額であること、手ごろな価格の物はあっても品質があまり良くないことなどが説明されると、日本では知りえない現地の事情について、関心を持った参加者もいたようです。

日本のジェンダー問題と「行動すること」の大切さ

小島さんの発表の後半では、カメルーンと日本の「ジェンダーギャップ指数」についても語られました。ジェンダーギャップ指数とは世界各国における男女格差を数値化したものですが、最新の結果ではカメルーンが96位、日本は120位なのです。
小島さんは、カメルーンでの家庭における男女の役割に差があることを例に挙げる一方、要職に就く女性が多いことから、女性の社会的な地位が日本よりも高いことを教えてくれました。カメルーンに渡ったことで、日本のジェンダーについても目を向けられたと言います。

最後に小島さんは、「やってみないことには分からない。一歩踏み出したからこそ、考えられることがあり、経験に勝るものは無い。まず自分で行動してみて、感じたことを大事にしていきたい。」と参加者に語り掛けました。参加者へのアンケートでは「とても分かりやすく、現地の様子を伝えていただいた。」という声や、「現地を変えようとするのではなく、現状から考えていくという言葉が、体験から得たことだと痛感した。」といった感想の他、多数の応援メッセージが寄せられました。講師の小島さん、そして参加者の皆様、ありがとうございました!