北海道で もっと!つながろう!外国につながる子どもサポーターの集いを開催しました

2023年3月16日

【画像】3月11日(土)にJICA北海道多文化共生セミナー教育編「北海道で もっと!つながろう!外国につながる子どもサポーターの集い」をオンラインにて開催しました。
第1部は北海道教育委員会による、外国につながる子どもの教育の北海道の現状と支援体制についての説明と、外国につながる現役高校生と日本語支援者によるパネルトーク、第2部は参加者交流を行い、当日は33名の方にご参加いただきました。

外国につながる子どもについて、北海道の現状や課題を知る

第1部では、はじめに北海道教育庁学校教育局より、外国につながる子どもの教育の北海道の現状と支援体制についてご説明いただきました。北海道における外国につながる子どもが増加傾向にあり、広い北海道内で散在化していること、その使用言語が多様化していることを課題として挙げられました。また、ICTの活用事例や日本語指導協力者ボランティアについてもご紹介いただきました。

パネルトークの様子

続いて、日本語支援の実践者である札幌こども日本語クラブ代表の谷さん、横浜市日本語支援拠点施設「ひまわり」指導員の上野さん、外国につながる現役高校生2名によるパネルトークを行いました。現役高校生からは、日常生活の会話はできても教科学習の言葉を理解することはとても難しいことや、どのように受験を乗り越えたのかを語っていただきました。
また、日本語支援者側の課題として、谷さんは日本語指導事業充実の必要性や、学校の先生とボランティアとの連携の重要性を、上野さんからは学校内で外国につながる子どもたちの生活面・精神面を支える存在の意義や、指導の優先順位づけに課題があることなどをお話いただきました。
今後どのようになったら良いかという司会の問いかけに対し、谷さん、上野さんから、担任教諭だけで一人で悩まないこと、学校・担当教員・ボランティア・保護者との連携に向けて、受入れの際にこの4者が支援の方向性を話し合う機会があれば、との提案がありました。また、高校生の経験から、学校内で「なぜ日本語支援や特別な配慮が必要であるか」をどの教員も理解してもらえると良いこと、学習面ばかりでなくメンタル面のサポートもあれば、安心して学校生活を送ることができるというコメントをいただきました。

第2部は、3つのブレイクアウトルームに分かれて、パネルトーク登壇者と参加者との交流会を行いました。北海道内で散在している外国につながる子どもたちや、それを支える支援者の課題について、経験豊富な支援者から助言をいただいたり、日本語教材を紹介しあったりしました。また、現役高校生のルームでは、参加者が普段なかなか聞くことのできない外国につながる子どもたちの生活面・文化面の苦労や、受験を乗り越えるコツなどを聞くことができました。

全体でパチリ!

参加された方からは「北海道はまだまだ課題が多いと感じました。ただその課題を共有しひとつでも改善できることを強く望みます」「外国につながる子どもである当事者の高校生とお話しできたことがとてもありがたい機会でした」「各地域の取り組みや実際に関わっている講師の方のお話はとても貴重でした。またこのような機会がありましたら参加させて頂きたいです」などの感想をいただきました。
大きな課題がある中、課題の実際を知り、知見を共有し合うことは、きっと課題解決への第一歩につながると信じています。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!