TA(学習支援者)向けセミナー『日本語を学ぶ外国人への支援を考える会~市民、地域でできること』を開催しました。

2023年3月17日

昨年11月開講の「ほっかいどうオンライン日本語教室」には、受講している外国人の皆さんの日本語学習をサポートするTA(Teaching Assistant 学習支援者)の方も参加されました。
TAの中には、オンラインでの活動に取り組まれている方、そして、地域での取り組みを始められた方がいらっしゃいます。
このセミナーでは、萬(よろず)さん、加藤さん、三浦さん、3人のTAの方に取り組みを体験談として共有していただきました。

日本語学習支援を中心とした取り組みの紹介

体験談の様子

三浦さんの発表資料より

萬さんが活動されている「おしゃべりカフェリラ」は、日本の生活や文化をテーマにやさしい日本語で会話をするレッスンをしています。加藤さんの「めざせ合格JLPT さくらの会」では、有料のプライベートレッスンと無料のチャットルームで、日本語能力試験(JLPT)や、就職活動のための面接対策などのレッスンを提供しています。
コロナ禍で対面での取り組みが難しい中、お二人の取り組むオンラインでの活動によって、例えば、来日間もない外国の人たちや、海外で日本語を学ぶ人たちが、日本人と接する貴重な場となっています。

3人目の三浦さんは、2020年に「日本語学習支援者養成講座」を受けられました。コロナ禍でなかなか対面での活動が始められませんでしたが、ご自身の地域で暮している技能実習生、オンライン日本語教室の受講者へのサポートをきっかけに、「おうむ日本語交流クラブ"あいうえお"」を立ち上げられました。日本語教室での勉強のサポートから始まり、地域での交流の場を提供し、技能実習生たちが、支援を受けながらも、地域の住民としてイベントに参加できるような活動に取り組まれています。

オンラインと対面とで北海道の地域の人々を結ぶ

講師のお話

懇談会では、参加者から3人へたくさんの質問がありました。オンライン、対面それぞれの活動での工夫や課題、よかったことなどを共有しました。
最後に、地域での活動について研究、ご自身でも取り組みをされている北海道大学の平田未季先生から参加者に向けて、外国人住民を日本の地域社会に結びつけるため、どうすれば人が集まり続けるのかについて、そのポイントを様々な事例紹介とともにお話いただきました。

日本の国土の22%を占める広大な北海道において、そこに散住する外国人住民、支援をする人達をどう結びつけていくのかは、地域社会で多文化共生や外国人材受入れをすすめる上でのポイントと言えます。すでに活動に取り組まれている方の体験談や講師の先生のお話から、参加者は今後、それぞれ取り組みを続けて行く上での気づきを得ることができたようでした。