セネガル川流域灌漑地区生産性向上プロジェクト(PAPRIZ)

種別:技術協力プロジェクト
実施地域:サンルイ州ポドール県、ダガナ県
実施期間:2009年11月〜2014年3月
実施機関:セネガル川デルタ地帯・セネガル川ファレメ川流域整備開発公社(SAED)

農業はセネガル国民の約74パーセントが従事する主要産業であり、また米は一人当り年間消費量が74キログラムと、セネガルは西アフリカ地域の中でも有数の米消費大国です。しかし、国産米は総需要量の約20パーセントを占めるに過ぎず、米自給率の向上は、食糧安全保障上極めて緊急性が高く、かつ食料等の輸入によりセネガル国の国際収支は常に輸入超過となっていることから、国際収支の安定、ひいては国家財政の健全化のため,食料の自給率向上が強く求められています。

我が国は2004年開発調査「稲作再編計画調査」を実施し、米の自給率向上に資するマスタープランを支援し、セネガル政府はこれをベースに「米自給計画」を策定し、米の増産を目的とした各種取組みを進めています。

本プロジェクトでは、国産米の生産・消費の拡大を目標とし、国産米の70パーセントを生産するセネガル川流域における米増産のために必要な技術指導や灌漑施設整備のほか、競争力拡大のための米の収穫後処理や加工・貯蔵、流通の改善を支援することで米のバリューチェーンの確立を目指していきます。これまで主に稲栽培指導、農民参加型の灌漑施設補修作業、国産米キャンペーン活動を開始し、今後は国産米の付加価値化を目指すために精米選別機の導入、精米業者の組織化、小規模金融などが予定されています。