学生との交流や不発弾除去活動の視察 ラオスで得た貴重な経験

【写真】大久保 幾代 さん(徳島)2019年度教師海外研修/ラオス/特別支援学校勤務
大久保 幾代 さん(徳島)

教師海外研修とは

ホームステイをした家の娘さんと一緒に(左から2番目が大久保さん)

JICAでは現職の教師に向けて、開発途上国を訪問する「教師海外研修」を行っています。開発途上国の現状や国際協力の現場、日本との関係に対する理解を深め、また研修参加後にその成果を教育に役立ててもらうことを目的としており、2019年度は8月7日から17日までの11日間、ラオスで行いました。

教師海外研修に参加したきっかけ

ホームステイ先のドンコー村の子どもたちとの交流の様子。

メコン川を渡る船に乗船する前に出会った少女

小学生の時に、母が持ち帰った青年海外協力隊のパンフレットを見て国際協力に興味を持つ。協力隊の説明会には何度か参加するものの、応募に踏み切れなかったが、その後教師海外研修について知り、今回の研修に応募。

活動報告

長縄の順番を待つ子どもたち。

ラオス南部の小学校の近くで出会った、木登りをする子どもたち。

不発弾除去作業の説明をしてくださっている様子。

教師海外研修で初めて訪問したラオス。帰国から4カ月経った今でも「もう 一 度ラオスに行ってみたい」という気持ちは変わっていません。私にとって、おそらく共に旅した教師の仲間たちにとっても、なぜそれほど魅力ある国だったのでしょうか。
ラオスは日本とは政治や経済のあり方が異なっています。近年のGDP(国内総生産)は6.9%とめざましい経済成長を遂げているものの、インフラの整備や教育、保健医療サービスなどにおける課題が多くあります。しかし、どこか懐かしい、古き良き日本を思わせると言われる空気感は、同じ仏教の国だからでしょうか。現地では、日本語を学ぶ学生たちと交流したり、ラオスに今なお残る不発弾除去活動を、実際の現場で視察したり、現在活躍されている協力隊員のお話を聞いたりと、毎日貴重な体験の連続でした。
ラオスは「足るを知る」文化と言われています。笑顔で人とのコミュニケーションやつながりを大切にし、今ある幸せを感じて生活しているからこそ、人々の心は豊かなのではないかと思います。

帰国後、担任しているクラスでラオスについての授業を行いました。生徒たちが少しずつ、世界の国に興味・関心を示すようになったことを何よりうれしく思っています。

楽しみなこと

帰国後、クラスの生徒たちとラオスのデザート「ナムワーン」を作った。

帰国後の授業実践。興味を持って話を聞く生徒たち。

ラオスをもう一度旅すること。いつか、ラオスの特別支援教育に関わってみたい












(「徳島人」 2020年2月号に掲載)