【外国人材受入・多文化共生事業】2022年度 国際協力セミナー「インドネシアと宮城の絆~これまでも・これからも~」開催

2023年2月27日

【画像】 JICA東北は、公益財団法人宮城県国際化協会(MIA)と2008年度から宮城県民を対象とした「国際協力セミナー」を共催しています。コロナ禍の影響で2020年度は中止、2021年度はオンライン開催となりましたが、今年度は3年ぶりの会場での対面開催が叶いました!

 宮城県では30年以上前から漁業、水産加工業などでインドネシア人人材の受入れが始まりました。今では約1,200人のインドネシア人が暮らし、働き、学んでいます。また宮城県とインドネシアは共に大規模地震と津波に見舞われ、互いの危機や復興の際には手を差し伸べあいました。

 今年度は、このような「インドネシアと宮城の絆」を軸に、国際協力と地域の外国人との共生について理解を深めていただくことをテーマとしました。

 仙台市内の会場には宮城県民の参加者49名(うちインドネシア人留学生や技能実習生など7名)が集まりました。また、講演もいただいた鹿折まちづくり協議会のご協力により、気仙沼市鹿折公民館にも34名(うちインドネシア人技能実習生25名)の関係者が集まり、オンラインでセミナーに参加しました。

 セミナーは西ジャワ州チレボン市の仮面舞踊「Tari Topeng Kelana」で幕を開けました。

 続いて、プログラムI「インドネシアってどんな国?~ 知ることで深まる私たちの絆 ~」では、東北大学留学生のアミラ・アスタリ・アルフェルさんとMIAのンバイさんの掛け合いによる軽快な司会進行で、インドネシアの地理、食、スポーツ、仮面舞踏、国の方針、宮城県のインドネシア人口など、続く講演の理解に繋がる「多様性こそが活力であり魅力」であるインドネシアの豆知識を会場参加型クイズ形式で紹介しました。

 プログラムII「インドネシアとの国際交流」では、宮城県東松島市出身のJICAインドネシア事務所小野次長が、JICAを通じた漁業、環境、防災などの分野での国際協力の全体像、そしてスマトラ沖地震後の住民参加型の復興等への宮城県の自治体、企業等の関わりについて、動画も交えながら講演しました。

 プログラムIII「小さな町の国際交流」では、気仙沼市鹿折まちづくり協議会の熊谷会長が、3.11の震災後、ある中学生の探究学習から生まれたアイデアに地域住民が動かされ、地域に住む技能実習生も参加する防災をはじめとする地域活動が活発化したこと、そしてそれを可能にした「技能実習生」「企業」「地域住民」それぞれの力とその輪について講演しました。

 プログラムIV「絆への期待 ~宮城に暮らすインドネシア人から~」ではオープニングで舞踏も披露した、東北大学国際交流オフィサー/インドネシア人ムスリム協会会長のアンディ・ホリック・ラムダニさんが、「多様な」インドネシア人をより理解し、共生していくためのヒントとして、歴史、民族、性格、日本への印象などを分かりやすくユーモアも交えながら講演しました。

 セミナーの最後には、両会場、JICAインドネシアの間でお互いに手を振りあい、2時間のセミナーを閉会しました。

 閉会後も会場に多くの参加者と講師の皆さんが歓談し交流を深めている様子から、改めて対面でのイベントの力を感じました。

 また、閉会後、JICA東北プラザを臨時オープンし、約20名のセミナー参加者が訪れ、関係図書、各種パンフレット、海外協力隊パネル展示を閲覧いたり、希望者はインドネシア柄の「しおり」作りワークショップに参加いただいたりしました。
 
 後日、開催後アンケートなどを通じいただいたご意見も含めた、特集記事を当HP内で公開予定です。

 JICA東北は、今後もセミナーや出前講座などを通じ、地域の皆様による国際交流、外国人材受入れや多文化共生の取組みをサポートします。

【本件に関するお問合せ先】
JICA東北 市民参加協力課
E-mail: thicjpp@jica.go.jp
TEL: 022-223-4772 FAX: 022-227-3090