研修員向けセミナーを開催しました!

2020年9月10日

2020年9月10日、JICA筑波では、照沼勝一商店様、多田青果様をお招きし、開発途上国から研修のためJICA筑波に滞在している技術者・研究者向けにセミナーを開催しました。

照沼勝一商店様(茨城県)はタンザニア、多田青果様(茨城県)はベトナムで、JICAの中小企業・SDGsビジネス支援事業を実施中/予定。それぞれの事業の概要は次の通りです。

  • 照沼勝一商店様:タンザニアでは、食品加工産業及び食糧の貯蔵技術が未発達のため、農業分野の生産性・付加価値が低いことが課題です。そこで、JICAの同事業(普及・実証・ビジネス化事業)を活用して、現地に食品加工に適したサツマイモ品種を導入し、栽培技術を広めることで品質を向上させ、農家の生産性向上及び所得向上・安定を目指します。
  • 多田青果様:ベトナムでは、農作物の流通過程で鮮度が上手く保持できないため、市場では低価格で取引され、生産農家の収入に繋がりません。JICAの同事業(案件化調査)では、多田青果による亜熱帯性気候でも育つ新品種レタス、(株)ネツダンによる予冷庫のノウハウ、(株)ウォーテックによるアピノンキーパー(保冷のためのビニールシート)の技術を用い、レタスのフードバリューチェーンを構築する事により、現地で新鮮なレタスを適切な価格で提供することに結びつけ、農家の所得向上を目指します。

【画像】

【画像】

参加した研修員からは、「シエラレオネでもアメリカ向けにサツマイモを輸出しているため、東アフリカだけではなく、西アフリカにも会社/拠点を置いてもらえると技術を習得することが可能になる。計画はあるか。」、「サツマイモの種芋や苗はどのように保管しているか。自国では次作期まで保管をしても、萎んでしまう。保管する際の湿度はどの程度に保つ必要があるか。」、「サツマイモを植える際の間隔は?収穫は機械で行うか?」、「シエラレオネでは、レタスは生で食べたり、料理に使ったりするが、短い期間で栽培が可能であるため、紹介のあった新しい品種に関心がある。この品種は亜熱帯の土壌でも栽培可能か?」など、多くの質問が寄せられました。企業側からも、研修員に対し「サツマイモの栽培有無は?」、「流通しているのはオレンジポテトか?」、「レタスをどのように食べているか?」といった質問が投げ掛けられ、企業、研修員の双方にとって、得るものの多い時間となりました。

【画像】

JICA筑波では、今後も日本の技術を途上国の技術者・研究者に紹介するセミナーを実施していきます。
ご関心をお持ちの方はぜひご連絡ください。