茨城県主催「モンゴル人材活用フォーラム」がJICA筑波で開催

~県の外国人材受入促進とモンゴルとの友好・交流の発展にむけて~

2020年9月9日

県の取り組みを説明する茨城県外国人材支援センターの清水センター長

8月20日(木)、に茨城県外国人材支援センター主催の「モンゴル人材活用フォーラム」がJICA筑波で開催されました。このフォーラムは、県内の企業に、モンゴルや優秀なモンゴル人材のことを知ってもらい、持続的な受入促進を図ることを目的としており、外国人材に関する様々な取組みを展開するJICAも後援・協力しているものです。新型コロナウィルス感染予防に留意し実施されたため、参加者数は20名弱と限られましたが、モンゴル人材受入促進につながる貴重な情報・意見交換が行われました。

県・駐日大使館・JICA専門家による説明セッション

【画像】フォーラムの冒頭には、茨城県外国人材支援センターの清水センター長から、2019年4月の同センター設立以降の取組み、特に、茨城県が「外国人材から選ばれる」存在となるため、県内企業の受入体制整備を支援していることについて、説明がありました。

続いて、駐日モンゴル国大使館のウルジー一等書記官から、モンゴルの気候・風土・経済・産業・代表的食べ物(ホロホグ(鍋に焼いた石を入れ、肉と野菜を加熱調理した料理)など)などについて、その特徴と魅力がわかりやすく紹介されました。

また、JICAがモンゴルで実施する「モンゴル・日本人材開発センター・ビジネス人材育成・交流拠点機能強化プロジェクト」の中村専門家からは、「モンゴル人材の可能性」と題し、外国人材受入制度の概要、モンゴル人材を受入れる県内企業としての心構え、モンゴル人材の特徴を説明。特に、「受入企業とモンゴル人材双方の幸せを意識すること」の重要性が強調されました。

モンゴル人材受け入れ企業の事例紹介

【画像】茨城県内では、モンゴル人材の受入を行っている企業が複数存在します。フォーラムでは、社会福祉法人青洲会グループの「特別養護老人ホームこほく」の須賀施設長、株式会社宝島ジャパンの小園江代表取締役社長より、事例紹介がありました。

青洲会グループは県内で12の医療法人団体(病院、介護老人保健施設等)、社会福祉法人(特別養護老人ホーム等)を運営しており、これら施設でモンゴルからの技能実習生を8名受け入れています。須賀施設長からは、モンゴル人の明るさ、そして家族、特に年配の方を大事にする国民性などが、介護現場で生かされている、との説明が。また、同グループの施設で働いているモンゴル人のニーナさんとハーナさんは、日本での仕事の様子や将来の展望等を語ってくれました。

株式会社宝島ジャパンは、モンゴルとの貿易を通じ、ウール、カシミア等を使った商品、シーベリー(黄色いベリー系果物)を用いたジュース等の商品販売を日本国内(実店舗及びネット)で展開。同社で働くモンゴル人材(5名を雇用)は、特にモンゴル側との交渉で重要な役割を担っています。同社は「モンゴル良し、日本良し、世間良し」を実践。働くモンゴル人のモチベーションは高く、口コミが広がり、優秀な人材確保にも繋がっています。同社のガンチメグさんからは、勤務の様子や、日本で活躍するモンゴル人の増加を願う、との声が。

フォーラムを終えて

参加企業からは、モンゴル国やその人々、日本での受入実態等について、役立つ情報が得られた、との声が聞かれました。今後更に多くのモンゴル人材が茨城県、そして日本で活躍し、日本とモンゴル両国の発展と両国間の友好に繋がることを願っています。