【JICA海外協力隊の隊員候補生が語る】ここからがわたしのスタート~「おやま~る」(栃木県小山市)での経験

2022年3月4日

2021年4月から、栃木県小山市市民活動センター「おやま~る」でJICA海外協力隊の派遣前特別訓練が行われています。
(前回の記事は下記リンク参照)

2021年11月18日~2022年2月17日の訓練に参加した隊員候補生、松村 響さん(まつむら ひびき さん、派遣予定国:エルサルバドル、職種:体育)が、この派遣前特別訓練を通じて学んだことや感じたことなどを報告してくれました。

事務仕事から農業ボランティアまで・・・多くを学んだ「おやま~る」での活動

夜間中学のひとコマ

農業ボランティアにて、皆さんとの楽しいひととき

「おやま~る」では、小山市を中心に市民活動、ボランティア活動、地域づくりなどに主体的に取り組む団体や個人を支援しています。松村さんは、この訓練中、施設予約の管理や資料整理などの事務仕事も担当し、「おやま~る」の指定管理者「ゆめ評定」代表を務める結城史隆氏(JICA海外協力隊技術専門委員)によるコミュニテイ開発や文化人類学の講義も受講。また、夜間中学での日本語学習と高校受験対策の支援、特別支援学級生徒のサポートや体育の授業補助、農業ボランティアなど、多様な活動に取り組みました。

これまで苦手意識のあった、「先を見通した企画」を自ら考え提案し、何事にも臆せず積極的にチャレンジした松村さん。「学ぶことがこんなに面白いんだ!(と思いました)」「このおやま~るで過ごす時間が大好きでした」との言葉からは、訓練で多くを学び、充実した時間を過ごした様子がうかがえました。

訓練中の多くの出会い、その中での気づき

おやま~るの皆さんと

訓練中には、たくさんの人たちとの出会いがありました。「(ここでの)出会いとご縁には感謝しかない、私が関わった人は皆、会うべき人だったと思える」、と話す松村さん。これまでは、まちづくりには関わったことがなく、興味もなかったそうですが、訓練中の様々な活動を通して、「まちづくりは居場所づくりである」と、その素晴らしさに気が付きました。SNSやインターネットが普及し、「携帯があれば一人でも大丈夫」となりがちなこの時代だからこそ、まちづくりや人の居場所について一人一人がもっと考えるべきだ、と感じたそうです。

新型コロナウィルス感染拡大により国内にとどまり、JICA海外協力隊としての派遣を待ちのぞむ日々。コロナ禍により、これまで当たり前だった、様々なことが覆されました。「でも、コロナが無かったら、ここでの出会いも無かった、と思うと、私はこれで良かったと思います」と涙ながらに話した松村さん。「焦らず・慌てず・諦めず」これは、結城史隆講師より貰った言葉。「焦らず・慌てず・諦めず、突き進んでいきます、ここからわたしのスタートです!」と力強く話してくれました。

小山市市民活動センター長からのメッセージ

「ゆめ評定」代表の結城史隆講師からは、今回の最終報告を終え、次のような激励のメッセージが贈られました。

「協力隊員として現地に行ったら、隊員も配属先の人も地域の人も、みんなが元気になる活動をしてきてほしい。松村さんならできると思います。これは入口です。現地での活動の時間を大事にして、進化して帰って来て欲しいと思います。」

これからの活躍、応援しています!!

松村さんは、訓練開始当初から、「小山市の地域の人たちとのつながりを作りたい」と、休みの日は自ら農業ボランティアに参加するなど、公私問わずとても積極的に活動していました。その行動力、好奇心の旺盛さ、コミュニケーション力で、訓練受入れ先や地域の方々から「響ちゃん、響ちゃん」と愛されてきた松村さん。最終報告会には、元特別派遣前訓練生の山﨑隊員や平田隊員もオンラインで参加し、松村さんを激励しました。

最終報告会の後には嬉しい知らせが。松村さんの派遣がいよいよ決まりました!JICA筑波スタッフにとっても、とても嬉しいニュースです。

松村さん、訓練大変お疲れ様でした。諦めない前向きな姿勢で、これからも突き進んでください!今後の活躍を期待しています!!