CRT栃木放送「地球はひとつJ」第90回は、株式会社関東農産 真鍋和裕さん(協力隊経験者)が出演!

2023年5月15日

左:真鍋和裕さん タイの国旗と共に

右:タイでの取り組みを語る真鍋さん

2021年3月から放送しているCRT栃木放送「地球はひとつJ」。
栃木県から世界で活躍したJICA海外協力隊を紹介してきました。
この春からは、少しリニューアル!
毎週第2、第4水曜日の隔週放送となり、第4週目の放送回では、JICA海外協力隊経験者を始め、様々な立場で国際協力に取り組む皆さんの活躍を紹介していきます!

4月26日(水)に出演したのは、栃木県那須町にある株式会社 関東農産の研究開発部長、真鍋和裕(マナベ カズヒロ)さんです。
JICA海外協力隊としてホンジュラスで活動後、民間企業の立場からタイで国際協力に取り組む真鍋さんの活動とは?!

コガネムシ幼虫の防除
イチゴ畑を借りての実験
JICA海外協力隊派遣時の活動写真

帰国して4年後、再びホンジュラスを訪れた真鍋さん
当時取り組んでいたチンゲンサイ畑も新規拡大!

タイ国農業協同組合省(農業局)日本視察受入れ 2019年5月/11月
事業の一環で、タイの農業協同組合省から日本への視察を受入れ

1990年に青年海外協力隊員としてホンジュラスに派遣された真鍋さん。
大学院時代、就職が内定していたものの、自身が学んだきた分野を海外で活かしたいという思いから、協力隊への参加をされたそう。
配属先は、高冷地にある農業試験場。農薬に頼らない害虫の防除対策や野菜栽培の技術指導に取り組みました。現地の大学の農学部で、非常勤講師も務められたそうです。
現在、真鍋さんがお勤めの関東農産では、JICAの「中小企業・SDGsビジネス支援事業」を活用し、タイでの海外展開に取り組んでいます。

「日本の農業は、国内マーケットが縮小傾向にあります。一方で、開発途上国での農作物市場は高成長しています。関東農産は、植物の根の環境を考えながら製品を開発する会社ですが、この私たちの技術を、拡大の可能性があるマーケットで展開できないか?と考えたのがこの事業に取り組んだきっかけです」と話す真鍋さん。
たまたまタイで農業局の方々と出会ったことが好機となり、タイへの展開に挑戦することに決まりました。
関東農産の培養土の製造技術が現地で活かせるか?まずはその調査を第1歩としました。最終的なゴールは、現地で製造した培土を使って苗を育て、タイの農家の人たちの生産性をあげていくこと、収入の向上へ繋げること。
培養土には、どんな原料が使えそうなのか?またその原料の素材・性質はどんなものか?それらをゼロから調べ始め、原料を組み合わせて培養土を試作し、現地で実際に使えるかの確認、マーケット調査や技術普及の調査を進めていきました。

日本と異なる環境での展開に、様々な苦労もあったとのこと。
「タイと日本では気候が全く違う。30℃の熱風が顔に当たるような環境で作業していく、その気候の差がある中での活動が大変でした。
初めは特に育苗に苦労しました。そこで、試作の培養土をはじめ、水のやり方、風通しなど、苗を育てる環境条件に合わせた管理について現地の農業研究センターの皆さんと話し合いながら試行錯誤を繰り返しました。この2月に調査が終わり、結論として有機資源を使った園芸培土、野菜の苗を作る培土は、タイで作ることができるという結論に達したのです」と話す真鍋さん。

 コロナ過で現地渡航ができない中でも、現地に立ち上げた合弁会社を通じて、タイの農業協同組合省の協力も得ながら活動を続けていきました。
 この2月には、タイの農業研究センターから研修員を受入れました。培土の原料がどんなものなのか、実際に培土を試作も行いながら見て触って学んでもらう実践的な研修をモットーに実施したそうです。イチゴ農家の視察ではイチゴの美味しさに研修員の皆さんがとても喜こんでいたそう!

 今後の展開については、「今回の案件化調査を基礎にして、今後はビジネス化の事業に舵を切っていきたい。持続可能な社会を考えた製造メーカーとして、私たちもちろん園芸培土を作っていくことはもちろんのこと、有機肥料の製造、苗の生産ビジネスをタイ国内で展開しながら、タイの農業の底上げを図っていきたい」と意気込みを語ってくださいました。

番組情報

 番組名:「地球はひとつJ」
 CRT栃木放送(栃木県内対象のAMラジオ)下記「番組情報リンク」
 放送時間:隔週第2第4水曜日午前10時40分~(10分~15分程度)・1年間の予定
 聞き逃した方はこちらから↓
ラジコタイムフリー:下記「番組情報リンク」
青年海外協力隊とちぎ応援団HP(過去の放送を聴くことができます): 下記「番組情報リンク」
過去の放送はこちらから👉下記「番組情報リンク」