JICAウクライナ:キーウ工科大学と「日本の近代化」に関する特別講義を開催

2021年4月28日

2021年4月28日、JICAウクライナ・フォールド・オフィス(FO)とキーウ工科大学(Kyiv Polytechnic Institute:KPI)の共催により、「経済成長と日本式経営」をテーマにした特別講義がKPIにて行われました。パネリストとしてウクライナ人有識者および当地日系企業からの参加を得ると共に、本講義には学内の他学部に所属する学生等を含めて、約90名の参加がありました。

冒頭、KPI社会学科長のPavlo Kutuyev教授による講義ガイダンスの後、JICA杉本首席駐在員より、JICAによる日本研究支援への取り組み(JICAチェア)の紹介、および本講義で視聴するDVD教材「日本の近代化を知る7章」の概要説明を行った後、DVD教材(伊丹敬之・国際大学学長による「経済成長と日本式経営」講義)の上映を行いました。

DVD講義の視聴後は、パネルディスカッション及び参加者からの質疑応答が行われました。各パネリストからは、DVD講義の内容に関しそれぞれの立場・経験から、製造業の現場におけるカイゼン活動への動機付け、近江商人の経営哲学である「三方よし」、日本企業出資のウクライナ企業における経営改善の取り組み等について紹介がありました。また質疑応答では、講義に参加した学生より「日本企業における従業員主権の実例」、「現在の日本式経営が直面する課題」、「日本企業における女性の社会進出の現状」等について活発な質問があり、ウクライナにおける日本式経営への関心の高さが伺えました。

本講義のモデレータを務めたKutuyev教授から、本講義は通常の講義では得られない知見を得る機会となったとして、パネリスト及びJICAの協力に対して謝意が示されると共に、JICAチェアについては、日本センターに続くKPIとJICAの協力事業として、引き続き継続的に実施したいとの期待が述べられました。また、講義後に実施したアンケートでは回答者の9割以上から高い評価を得ることができました。

JICAウクライナFOは、KPIにおける特別講義の継続実施に加え、他の有力大学とも協力し、JICAチェアの更なる展開を進めていきます。

JICAチェアの詳細についてはこちらをご覧下さい。

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Pavlo Kutuyev教授,キーウ工科大学・社会学科長

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ビデオ講義聴講の様子

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杉本首席駐在員によるJICAチェアの紹介

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特別講義終了後のグループフォト