2019年 実施報告書

【実施報告】国際理解入門セミナー「世界の入口に立とう-とびだせ!高校生2019-多文化共生・はじめの一歩-」

JICA横浜で2020年1月26日(日)に高校生世代向け国際理解入門セミナー「世界の入口に立とう-とびだせ!高校生2019」を実施しました。神奈川県の高校生など39名が参加しました。

「世界の入口に立とう-とびだせ!高校生」は、JICA横浜と(公財)かながわ国際交流財団(KIF)が毎年、共催で行っているセミナーです。今年度も昨年度に引き続き、ブラジルやアルゼンチンなど中南米8ヵ国から来日していた日系社会次世代育成研修(高校生招へいプログラム)の研修員31名も午前中のプログラムに参加し、同世代の高校生たちが国境を越えて交流する場となりました。

レクチャー&ワークショップ

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ワークショップの様子1

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ワークショップの様子2

今年のテーマは「多文化共生・はじめの一歩」。午前中の講師は、星久美子さん(かながわ国際交流財団)と小貫大輔さん(東海大学教養学部国際学科教授)です。英語やスペイン語やポルトガル語なども飛びあい、アクティビティを通じて日本の高校生と研修で来日した同世代の研修員一人ひとりが出会う場となりました。

グループワークでは、それぞれ事前に提出をした事前課題の「私のまちの日本」(研修員)や「私のまちの多文化」(日本の高校生)をテーマにした写真を出し合い、どうしてその写真が多文化だと思うのか/日本を感じるのかなど話し合い、付箋に書き出しグループで話し合って体験した文化の多様性などについて共有しました。

ランチ交流会

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ランチ交流会の様子

ワークショップでお互いに交流を深めた研修員たちとグループになり、ビュッフェスタイルでのランチ交流会では、お互いのことなどをさらに知る機会となりました。研修員の祖先の出身地やそれぞれの趣味、好きなアニメや共通点などについてとても楽しそうに話をし、交流が盛り上がっていました。改めて文化や言語について関心を深める機会になったようです。

グループ哲学対話

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グループ哲学対話の様子1

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グループ哲学対話の様子2

午後は、土屋陽介さん(開智日本橋学園中学高等学校教諭)と6名のファシリテーターによる哲学対話(注)の手法を用いてグループディスカッションを行いました。3つのグループに分かれてグループごとで対話を行いました。午前中のワークショップの感想を共有したり、問いを出し合いながら多文化共生について考えを深めました。

参加した高校生からは、「自分と違う角度からの意見を聞くのは楽しい」、「日頃あたりまえに思うことを考えなおさせられた良い機会だった」、「自分とは違う考えをもつ人がたくさんいて自分の考え方が変わった気がします」などのコメントがあり、とても貴重な経験になった様子が伺えました。

(注)哲学対話とは、身近にあるけれど考えてみると実はよく分からない事柄について、参加者同士で、ゆっくりじっくり対話をしながら考え合い、思考を広げ深めていく活動です。

参加者の感想より(アンケートからの一部抜粋)

  • 自分の価値観、考え方をもう一度見つめ直す機会になった。
  • 言語が違うだけでこんなにも見える世界が変わるのかと思った。
  • 国際交流だけでなく、その日感じたことをその日にみんなで共有できるのはいいなと思った。
  • 様々な国の学生たちと交流したことで考え方が柔らかくなったと思った。
  • 改めて言語の壁は大きいなと思ったと同時に双方が理解し合おうとすれば、ジェスチャーやわずかな言葉でも表情と心で伝えられると思った。

JICA横浜では、来年度も高校生世代を対象とした国際理解入門セミナーを実施する予定です!日程やプログラムが決まり次第、JICA横浜のウェブサイトやFacebookなどでご案内します。次回のセミナーを楽しみにしていてくださいね!