【実施報告】2021年度 国際理解教育/開発教育教員セミナー(基礎編)を実施しました

2022年4月4日

参加型ワークショップの注意点の解説

国際理解教育/開発教育教員セミナーは、国際理解教育/開発教育の指導者としての技術・能力の向上を図ることや参加者同士のネットワークの構築をねらいとして、毎年行われているものです。

今回はオンラインで実施し、12月15日の回には11名、12月19日の回には11名、神奈川県および全国から小中高等学校の先生方やNPO職員の方などにご参加いただきました。

開発教育のワークショップを体験

当日は、かながわ開発教育センター(K-DEC)小野行雄氏を講師として、国際理解教育/開発教育の基本概念および手法の講義と、ワークショップの実践を行いました。

はじめに、国際理解教育/開発教育の基本概念について、図式を交えながら丁寧に説明いただきました。また、参加型学習を進める手法として、ロールプレイ(※1)やシミュレーション(※2)を活用した教材紹介もあり、例えばフォトランゲージ(※3)については、失敗例なども交えながら効果的に活用する方法などを教えていただきました。

ワークショップを体験する

次に、グループにてロールプレイの手法を活用したワークショップの体験をしました。講師が実際に支援をしているフィリピンのある村の課題解決にむけて、まずは各グループで複数の課題の優先順位づけを行い、どの課題から取り組むのかを話し合いました。その後、村人、現地NGOスタッフ、地方自治体職員、日本NGOスタッフの役割になりきって、違う立場の者同士が話し合いを通して合意形成を試みるワークショップを行いました。

最後に、参加型ワークショップを実践する際に気を付けるべき点について解説いただきました。参加者から「参加型ワークショップ注意点で記されていたことの中で自分の課題に気づくことができました」などの感想が寄せられていました。

今年度は昨年度に引き続き、オンラインでの実施となり、ブレイクアウトルームなどを活用しながら行いました。参加者からは、「セミナーの内容はもちろん、オンラインでありながら沢山の方々と交流できて楽しかったです」「実際の学校現場で活用できる内容で、開発教育にますます興味が湧きました」などの感想が寄せられ、オンラインならではの学びや、今後のオンラインでの国際理解教育/開発教育の実践への可能性を感じていただけたようでした。

※1 ロールプレイ:ある特定の(自分と違う)立場の人(場合によっては、動物やモノの場合もある)になったつもりで、ある問題について考え、それを表現する手法
参考:認定特定非営利活動法人 開発教育協会(DEAR)ホームページ
http://www.dear.or.jp/activity/1734/

※2 シミュレーション:ある事象をモデル化、単純化して、それを擬似的に体験する手法
参考:認定特定非営利活動法人 開発教育協会(DEAR)ホームページ
http://www.dear.or.jp/activity/1732/

※3 フォトランゲージ:写真を使って行う参加型のアクティビティ(学習活動)
参考:認定特定非営利活動法人 開発教育協会(DEAR)ホームページ
http://www.dear.or.jp/activity/1730/