【実施報告】2022年度 教師国内研修(第3回)

2022年9月8日

JICA横浜では2022年度、国内で全7回の研修とフィールドワークを行う教師国内研修を実施しています。本研修では「SDGs誰一人取り残さない 多文化共生~日本人移民・日系人をテーマに~」として、教室での多文化共生について考え、学校、社会、そして世界の多文化共生への理解を深め、研修での経験を活かした探求学習の活動案の作成を目指します。今回は6名(小学校3名、中学校1名、高校2名)が参加し、8月6日(土)にJICA横浜にて第3回研修を行いました。

チェックインアクティビティ

まずチェックインアクティビティとして、「最近嬉しかった出来事」を共有し合いました。その後、席が隣の人の嬉しかったことに対しての「質問」を考えるワークを行いました。そのワークでは、“Q(質問)=A(答え)“、つまり質問が答えを規定することを確認し合いました。

SDGsについて

SDGsに関する講演

グループワークの様子

続いて、SDGsについて、特定非営利活動法人持続可能な開発のための教育推進会議(ESD-J)から、野口扶美子氏を講師としてお迎えし、SDGsについてグループワークも交えながら、SDGsの概念や背景などについて丁寧に解説いただきました。

1つ目のグループワークでは、Sustainability compassというツールを活用し、自分や自分の周り、地域にある課題について、環境・社会・経済・文化の視点から見つめなおしてみるワークを行いました。

2つ目のグループワークでは、SDGsの実現に向けて日々の教育実践を通してどのようなことができるのか、またそれにむけて何が障壁となり、何が推進力になるのかを考えるワークを行いました。

参加者からは、「“持続可能な開発”という言葉がどのような文脈で使われているかが大事であり、その文脈を読むことが重要であると気づかされた」、「“持続可能な開発のためには、一般的な常識・大前提を超える必要がある”という野口さんの言葉から気づきを得た」等、心動かされた様子でした。

SDGsに関する情報収集

JICA横浜内のライブラリや企画展等を活用し、SDGsの実践例やSDGsをテーマとしたワークショップ、アクティビティについて、参加者各々の視点で情報収集を行った後、参加者全員で共有を行いました。

第3回研修を終えて

1日のふりかえりとして、「今日の気づきや学びを子どもたちにどのように伝えるか考えたい」、「SDGsの実践例についてもっと知りたい」、「自分にできることを納得してやりたい」などの意見が出されました。多くの気づきを得て、また今後さらに知りたいことも増えたようで、有意義な研修となったようです。

教師国内研修とは

教師国内研修は、これまでJICA横浜にて実施していた、教師海外研修の代替研修として2020年度から継続的に実施している研修です。国際理解教育や開発教育に熱心に取り組んでいる小・中・高の教員の皆さんを対象に、国内での全7回の研修とフィールドワーク等を通して、教室にある多文化共生から世界の多文化共生を考え、これからの多文化共生社会、持続可能な社会の実現を目指し、世界、国内、地域の問題を自分事として捉えて、まずは教室から実践できる次代を担う子どもたちを育成することを目的として実施しています。

教師国内研修の全体スケジュール(予定)

【画像】研修スケジュールは右記の通りです。2022年7月~2023年3月の中で、全7回と国内フィールドワークの実施を予定しています。
(注)研修プログラムはあくまでも現段階の予定で、変更する場合があります。
(注)新型コロナウイルスの感染拡大状況等により、オンライン実施になる場合もあります。