【実施報告】2022年度 教師国内研修(第5回)

2022年10月4日

JICA横浜では2022年度、国内で全7回の研修とフィールドワークを行う教師国内研修を実施しています。本研修では「SDGs誰一人取り残さない 多文化共生~日本人移民・日系人をテーマに~」として、教室での多文化共生について考え、学校、社会、そして世界の多文化共生への理解を深め、研修での経験を活かした探求学習の活動案の作成を目指します。9月17日(土)にJICA横浜にて第5回目研修を行い、6名の先生(小学校3名、中学校1名、高校2名)が参加しました。

問いかけの練習

研修の冒頭で、1か月ぶりに再会した参加者それぞれが「最近の様子」を発表しました。発表後、アドバイザーが発表した「最近の様子」に対して、参加者が発表に対する質問を行いました。参加者は、ただ話を聞くだけではなく、上手な問いかけによって、話が深まったり、想定以上のものを引き出せたりすることを実感しました。

当事者の生の声を聴く

オンラインインタビューの様子

午前のセッションでは、神奈川県在住の日系人2名をゲストとしてオンラインで繋ぎ、インタビュー形式で当事者の生の声を聞きました。小学5年生や中学1年生の時にブラジルから日本に移住してきたというゲストから、当時のカルチャーショック経験、学校や日常生活で感じていた気持ちをお話いただきました。

午後の参加者でのふりかえりでは、「ハーフではなくダブルととらえていることが印象的でした」「国際教室のあり方について考えさせられた」「先生にあきらめないで欲しかったという声が心にささった」などの気づき・学びがあがっていました。

探究活動案の作成に向けて

参加者の話し合いの様子

午後は、多くの時間を使い、これまでの4回の研修と午前の学びを活かしながら、探究活動案の作成準備をしました。参加者が、児童生徒に気づかせたいことからゴールを検討し、授業で実施するワークショップの検討を行いました。
今後は、今回話し合った内容を元に探究活動案の完成を目指します。

教師国内研修とは

教師国内研修は、これまでJICA横浜にて実施していた、教師海外研修の代替研修として2020年度から継続的に実施している研修です。国際理解教育や開発教育に熱心に取り組んでいる小・中・高の教員の皆さんを対象に、国内での全7回の研修とフィールドワーク等を通して、教室にある多文化共生から世界の多文化共生を考え、これからの多文化共生社会、持続可能な社会の実現を目指し、世界、国内、地域の問題を自分事として捉えて、まずは教室から実践できる次代を担う子どもたちを育成することを目的として実施しています。

教師国内研修の全体スケジュール(予定)

【画像】研修スケジュールは右記の通りです。2022年7月~2023年3月の中で、全7回と国内フィールドワークの実施を予定しています。
(注)研修プログラムはあくまでも現段階の予定で、変更する場合があります。
(注)新型コロナウイルスの感染拡大状況等により、オンライン実施になる場合もあります。