Beautiful Zambia事業紹介及び11月22日のイベント結果報告

2022年2月7日

第2回ジャイクエザンビアチーム

2020年度に開催された第2回JICA Innovation Quest(以下、「ジャイクエ」という。)(注)にて最優秀賞を受賞したザンビアチームがJICAザンビア事務所と協働し、貧困地域における循環型社会実現に向けたモデルケース構築に取り組んでいます。

1.ザンビアの廃棄物問題

首都ルサカの急速な都市化により廃棄物問題が深刻化しており、1日に排出される廃棄物量は約1200トン、かつ、そのうち60%が未収集と言われています。特にルサカの人口約250万人のうち7割が居住するコンパウンドと呼ばれる未計画居住区(貧困地域)ではその問題は深刻です。未回収の不燃物は埋められるか、道や川等に不法投棄されています。それら投棄ごみによる水の汚染、悪臭、コレラ、マラリアを媒介する蚊の繁殖、また裸足で踏むことによる怪我等、住民への被害が甚大な状況です。

2.事業概要

現地の貧困地域にて住民が学校等に持参した廃棄物を無料で収集し、その対価として美容・ファッションコンテンツ及び写真に残す体験サービスを提供することで、住民による街の美化を目指しています。これまでに2度の小規模な実証実験を行い、現地のニーズを確認しています。

2021年11月22日に首都ルサカの貧困地域の一つであるバウレニコンパウンドにて、遠隔による3度目の実証実験を行いました。JICAが無償資金協力で建設をした現地学校Prince Takamado Schoolの教室及び校庭を借り、30名の小学生と6名の保護者に参加頂くことで、55袋(1袋50リットル)のプラスチック廃棄物の収集に成功しました。参加者からは、「楽しいイベントであった。また利用したい。」「ごみを正しく捨てることの大切さを学んだ。」といった声が聞かれるなど、住民の意識の変化も確認できています。また今回、ザンビア人スタッフとの協働によるサービス運用、現地リサイクル企業との連携による収集廃棄物の運搬など、本格的なサービス実装に向けステークホルダーの開拓も行っています。

3.今後の展開

これまでの実証実験を経て、2022年以降に継続的なサービスの実装を予定しています。将来的には、多拠点展開することで首都ルサカの貧困地域における廃棄物収集インフラを包括的に整備し、社会課題の解決に貢献します。

(注)未発掘のアイデアの原石や新しい技術、個人の熱い想いを国際協力の世界と繋ぎ、従来の枠組みにとらわれない新しい国際協力のアイデアを生み出すオープンイノベーションプログラムです。多様なバックグラウンドを持つ参加者とJICA職員が少人数チーム(6名前後)を結成し、開発途上国の課題解決に資するアイデアを創出するプログラムを実施しています。

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