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- 事業評価外部有識者委員会(2024年9月)の概要
1. 日時
2024年9月17日(火)14時00分~16時00分
2.場所
独立行政法人国際協力機構(JICA)本部会議室
3.出席者
山形委員長、源委員長代理、今田委員、川崎委員、功能委員(一部オンライン参加)、近藤委員、寺田委員
(JICA)八原理事、評価部長他
4.議事概要
今回は、(1)委員長の決定(委員互選)、(2)「クラスターマネジメントにおけるモニタリング・評価制度の検討状況について」及び、(3)「今後2年間の委員会の議題設定について」の3点を議題とした。今次委員会での議論等を踏まえ、クラスターマネジメントにおけるモニタリング・評価制度の検討についてより具体的な制度設計・実装試行へと更なる検討を進めることとなった。また、次回以降の議題設定について今次委員会の議論を踏まえ検討することとなった。主な議事結果は以下のとおり。
(1)委員長の選任及び委員長代理の決定
本委員会設置規程に基づき委員互選により、山形委員が委員長に選任され、同委員長が源委員を委員長代理に指名した。
(2)クラスターマネジメントにおけるモニタリング・評価制度の検討状況について
JICAは複雑化する開発課題に挑むため、20の「JICAグローバルアジェンダ」(以下「JGA」を設定し、中でも重点的に取り組む事業のまとまりを「クラスタ―事業戦略」として取り組みを強化している。このJGA/クラスタ―事業戦略単位での成果(アウトカム)、インパクト発現を目指すための制度枠組みとして、クラスター単位の総括的評価、クラスタ―と個別事業の一体的なモニタリング・評価方法の構築を模索してきた。他方で、これまでの委員会において一体的なモニタリング・評価手法の追求には課題があることが明らかになってきており、クラスター単位の総括的評価は実施せずモニタリングに軸足を置くこと。個別事業の評価は評価制度全般の見直しにおいて整理・議論を行い個別案件とクラスターの相互補完的なモニタリング・評価を通じて、効果的・効率的な説明責任及び事業改善促進を図ることを説明した。
(委員からの意見)
- クラスターについては、モニタリングを重視する点、個別事業の評価とクラスターのモニタリングにより、当該クラスターの取り組み状況が適切かを確認し、必要な場合はクラスターの軌道修正を図るという点が重要。
- JGAやクラスター導入の当初に整理された「JICAが目指すべきもの」について、常に考えながら、個別事業の形成、管理をしていくようになることが重要である。
- •クラスターと個別事業との相互関係性に留意しつつ整理すべきこのクラスター事業戦略なりの評価が必要と考える。個別案件の評価・モニタリングからの積み上げだけではできないため、トップダウンと表現していいのかわからないが、戦略から評価あるいはモニタリングへ降ろしていくような両にらみである必要がある。個別事業単位での形成的評価から、クラスタ―の検証は重要である。加えてクラスター(戦略側)からも個別事業が適切かを検証するアプローチも採用し、両面から評価・モニタリングを設計していく必要がある。
- JICAが有する事業評価のノウハウは、ドナー、開発関係者のみならず、大学の関係者、NGOの関係者も案件のインパクトをどう測るのかといった観点からも注目している。
(3)今後2年間の委員会の議題設定について
今後の効果的な委員会運営を達成するために委員委嘱期間となる2年間に必要とされる議題についてJICA側、委員側委員間でのより活発な議論を風発するため、双方案を提示し検討をした。
•JICA側からは、「説明責任」「事業の改善」を念頭に、如何に効果的・効率的な評価を実施していくかというJICA評価部の中期的な課題を踏まえて、①内部事後評価制度のあり方、②評価におけるDX技術の活用を今後の議題として取り上げたい旨説明した。
•各委員からは、事業評価年次報告書内容の戦略性や読者からのフィードバック導入の重要性、改定開発協力大綱におけるオファー型協力の評価の在り方、PDCAに基づくプロジェクトサイクルの各段階で重視する評価基準の考え方、フローチャートを用いた総合評価の導出の在り方などについて提案がなされた。
(4)委員長まとめ
議題(2)については、クラスターマネジメントにおけるモニタリング・評価制度については、モニタリングに軸足をおいた形での制度の検討について2024年度内には具体的な議論も終え結論を出すよう取り組んでほしい。
議題(3)については、委員側として今後行うこととして、本日各委員から提案された事項について本日欠席の委員も含め共有し、委員側の意見を貯めていく。JICA側は内部評価やDXの活用方法について検討し、それを踏まえて2024年度の年次報告書作成に向けて作業の検討を進めていくと理解している。今回の委員会で各委員から示された課題を、本日の委員会後に委員長が整理し、今後のJICA事業評価改善に活用してもらえるよう準備することとする。
以 上
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