農業開発/農村開発

タンザニア連合共和国

基本情報

首都 ドドマ(最大都市:ダルエスサラーム)
公用語 英語、スワヒリ語
人口 約5,800万人(2019年:世銀)
国土 約94.5万平方キロメートル(日本の約2.5倍)
その他 約130の民族が居住している多民族国家

アフリカ大陸本土にあるタンガニーカと、インド洋に浮かぶザンジバル(島嶼部)から構成されている。大陸部にはアフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ山やアフリカ最大の面積を誇るビクトリア湖、多種多様な動物が生息するセレンゲティ国立公園など大自然が広がっている。島嶼部には世界遺産にも登録されているストーン・タウンやサンゴ礁の海岸などが有名。

1986年に社会主義経済から市場経済に移行し、90年代の経済停滞を経て、2000年頃から経済が成長基調に乗り始めた。鉱業、情報通信業、運輸業、建設業などが順調に成長し、一定程度のバランスが取れた成長が見られる。一方で農業は労働人口の約7割を占め、国内の貧困削減のためにも、農業分野の成長と生産性向上が求められている。

(参考文献:JICAウェブページ「タンザニア」、外務省ウェブページ「タンザニア連合共和国基礎データ」、在タンザニア日本大使館ウェブページ「タンザニア事情」)

農業の特徴

タンザニアの農業生態学ゾーン

農業開発/農村開発

「JICA報告書」より

農業は主要産業のひとつで、GDPに占める割合は26.7%(2020年)。農業人口は労働者全体の65.9%(2019年)で近年減少傾向にあるが、依然として人口の多くが農業に従事している。

食用農産物は、キャッサバ(818万トン)、メイズ(565万トン)、サツマイモ(392万トン)、サトウキビ(359万トン)、コメ(籾)(347万トン)で、キャッサバは世界第10位、メイズ23位、コメは21位、サツマイモは4位の生産量を誇っている。コメ(白米換算)の国民1人当たりの供給量は約40キログラムと自給を達成し、近隣国への輸出もしている。

農業機械の利用状況

畑作で機械化が重視されており、なかでも耕うん整地作業用としてトラクターが広く使われてきた。トラクターは本体に作業機を取り付けることで、耕起や砕土、均平に限らず、幅広い用途で使える。稲作用ではトラクターをはじめ、小区画用の耕うん機もあり、灌漑地や天水地ではコンバインが普及している。

コメの精米施設、メイズの製粉所や製糖工場など農作物の一次加工分野における機械化も進んでいる。

現地の様子

【画像】

現地でよくみられる畑地、水稲地(乾田)用3連ディスクプラウの耕起作業請負(キリマンジャロ・ローアモシ灌漑地区近郊)

【画像】

各地で普及し始めている刈取り幅2m程のコンバイン収穫の様子(キリマンジャロ農業研修センター)