2020年3月2日、JICAはマダガスカル共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「コメセクター生産性向上及び産業化促進支援プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions:R/D)に署名しました。
プロジェクトの背景
マダガスカルの主食はコメで、一人当たり年間約100kg(FAO、2017年)のと、日本人の約2倍の量を消費します。現在のコメの自給率は約90%で他の国と比較すると高い数字ですが、まだ完全自給には至っていません。さらに、マダガスカルは将来コメの輸出国になることを目指しています。
これまでJICAは、「中央高地コメ生産性向上プロジェクト(PAPRiz)」(2009年1月~2015年7月)を実施し、コメ生産性向上のための技術開発に取り組んできました。その後継プロジェクトである「コメ生産向上・流域管理プロジェクトフェーズ2(PAPRiz2)」(2015年12月~2020年11月)では、その技術をより多くの稲作農家へ普及するための体制の強化も行っています。
そして2020年から、これまで行ってきた稲作技術の普及を拡大しつつ、さらにコメセクターの産業化促進を行うプロジェクトを実施します。このプロジェクトではコメの自給達成とコメセクターの産業化を目指す様々な取り組みが行われます。
プロジェクト概要
上位目標
コメセクターの産業化が促進される
プロジェクト目標
自給達成及び将来の輸出に資するコメバリューチェーンが強化される
期待される成果
- 1 . 稲作技術普及及びコメバリューチェーンに係る中央の実施体制が強化される
- 2 . 稲作普及に係る地方の実施体制が構築される
- 3 . モデル地域において農民組織・農家の経営能力が強化される
- 4 . モデル地域において種子、肥料、農機具/農業機械サービスの供給体制が強化される
- 5 . モデル地域においてポストハーベスト(集荷・精米・保管・運搬・マーケティング)が強化される
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