【草の根技術協力】パラグアイ・貧困女性のための縫製技術向上プロジェクト

パラグアイでは、1992年に制定された新憲法で男女平等促進が義務づけられていますが、女性を取り巻く経済・社会、そして基本的人権などには課題があります。また女性の就学率や識字率の低いことが、女性の経済・社会的な自立の大きな障害となっています。

ラテンアメリカ地域において教育、保健・医療支援、女性の自立支援などに取り組んできた日本のNPO法人「フンダシォン マーノ・ア・マーノ」は、2007年から貧困女性の自立支援に向けた取り組みをパラグアイで実施しました。

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プロジェクトでは「マチスモ(男性優位主義)」が根強く残るシウダ・デル・エステ市において、教育や就職の機会もなく、貧しさから抜け出せずにいた地元の女性たち約300人に対して、自立するため一歩として、縫製や刺しゅうなどの技術訓練の場を提供しました。

プロジェクトは2010年で終了しましたが、その後も女性たちの貴重な技術訓練の場として、継続して運営されています。プロジェクトで学んだ女性たちは、色とりどりの民族衣装を作れるまでになり、それらは町の役場で販売されていて、最近は公務員の制服やホテル用のタオルに刺しゅうを入れる注文も受けるようになり、経済的な自立に向けて着実に歩み出しています。