ベトナム公務員採用試験改革プロジェクト 第5回Joint Coordination Committee(JCC:合同調整委員会)の開催

2024.10.11
2024年10月2日、ベトナム内務省で公務員採用試験改革プロジェクトに関する第5回Joint Coordination Committee(JCC)が開催されました。JCCは、6か月ごとにベトナム内務省の関係局と日本の関係機関(人事院、日本人事試験研究センター、JICA)が集まり、プロジェクトの進捗を確認し、今後の計画を話し合う場です。今回のJCCは、ベトナム内務省での対面参加と、日本からのオンライン参加を組み合わせたハイブリッド形式で行われました。会議では、前回のJCC以降の進展について報告があり、今後の活動についても意見交換が行われました。
会議の冒頭では、ベトナム内務省公務員・公共職員局のニン局長とJICAベトナム事務所の平岡次長が挨拶を行い、今後のさらなる協力への期待が述べられました。その後、同局のフォン副局長から、前回のJCC以降の進捗と今後の活動についての具体的な説明がありました。特に今回注目されたのは、受験者のパーソナリティをみる面接試験(人物試験)の導入に向けたガイドラインの作成や、面接官向けの研修の実施です。また、一次試験でも思考力をみる新しい問題形式の導入が進められており、そのために関連する法令の改正も行われました。
さらに、プロジェクト延長期間中の具体的な活動計画については、一次試験として導入予定の共通検定試験が早期に円滑に実施されるよう、思考力をみる問題の作成・審査体制の整備を進め、共通検定試験のパイロット試験や本試験の早期実施を目指しています。
会議の後半では、参加者による意見交換が行われました。共通検定試験がどのように公務員の質の向上に貢献するか、導入に伴う課題や実施時期などについて意見が交わされました。また、最後に、ニン局長から、「公務員制度改革においては個々の公務員の質の向上が求められる。公務員採用試験の改革はベトナムでの重要課題であるため、引き続き日本からの協力に期待したい」と述べられました。
今回のJCCでは、プロジェクトの進捗を確認するだけでなく、今後の課題や目標についても具体的な議論がなされ、両国がより一層の協力を進めることとなりました。プロジェクトの今後の着実な実施と更なる改革が期待されます。
挨拶をする内務省公務員・公共職員局のニン局長
進捗の発表を行う同局フォン副局長
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