カンボジアの主権者教育センターが活用されています

2025.01.22
カンボジアには現在、選挙管理委員会が運営する3つの主権者教育センターがあります。主権者教育センターは「民主主義の啓発施設」のひとつと言えますが、地域の人々が自由に訪れ、「選挙」に関する様々なことを学べる場となっています。
コンポントム州のセンター
タケオ州のセンター
センターには多様な展示物があり、カンボジアの選挙制度、有権者登録の方法、投開票の仕組みなどがパネル等で分かりやすく説明されています。また、実物の投票箱と記載台が置かれていて、訪問者はサンプルの投票用紙を使って模擬投票を体験することができます。
コンポンチャム州のセンター
投票箱の説明
コンポントム州、タケオ州、コンポンチャム州の地方選挙管理委員会の建物内に設置されたこれらの「パイロット」センターは、JICAが派遣した「選挙管理委員会能力強化アドバイザー」による協力のひとつとして、2024年の初頭にオープンしました。
センターの家具づくりに取り組む州選管のスタッフ
協議するプム州選管チーフ(右)と辰巳専門家(左)
約1年が経過した2024年12月現在、課外授業で同センターを訪れる学校も現れ始め、州の選挙管理委員会は人員を増やして対応に当たっています。人々が選挙に関心を持ち、その重要性について理解を深めてゆくことは、民主的なプロセスが大切にされ、人々の尊厳が守られる社会づくりを進めてゆく上でとても重要です。
学校の課外授業として
人々の理解は民主主義の基盤
選挙管理委員会はこれらのセンターを、カンボジア全土へ広めて行くことを検討中です。既に実施中の「出前授業」と合わせて、主権者教育活動の更なる多様化に期待が寄せられています。
国名 | カンボジア |
案件名 | 選挙管理委員会能力強化アドバイザー(主権者教育等) |
協力期間 | 2021年12月~2024年6月(2年6カ月) |
実施機関 | 国家選挙管理委員会(NEC) |
対象地域 | カンボジア全土 |
事業内容 | 選挙管理委員会が主権者教育(特に常時啓発)活動を持続可能な形で継続的に行ってゆくための実施運営体制構築と能力強化 |
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