病院カイゼン「5S-KAIZEN-TQMによる保健医療サービスの質向上」
成果
今までの協力により、様々な成果が確認されています。5S活動の成果として、病院が整理・整頓され清潔な状態になり、患者やスタッフにとって病院環境が改善し、患者やスタッフの満足度向上に繋がりました。また、患者カルテが整理され、スタッフや患者の動線が改善したことなどにより、患者の待ち時間が改善しています。更に、QITやWITといったチームが主体的に活動を実施することにより、職場環境改善に対する職員のオーナーシップが醸成され、院内で質を向上させる「文化」が定着したことなども挙げられます。5S活動の次のステップであるKAIZEN の成果としては、実に様々なものがありますが、タンザニアの「保健人材開発強化プロジェクト」で支援した病院では、サービス面においては、患者待ち時間を43%短縮し、点滴に伴う静脈炎発生率を52%削減、検査不能な検査検体率を63%削減させることなどの成果を挙げています。また、期限切れ在庫の削減(37%)や医療器具の再滅菌率の削減(89%)による無駄な経費の削減、保険金申請書の記入改善により健康保険基金からの給付収入を倍増させるなどの成果も発現しています。
- タンザニア「保健人材開発強化プロジェクト」(2010.11〜2014.11)KAIZENグッドプラクティス集はこちら(PDF/1.03MB)
- 投稿論文:
- Kamiya Y, Ishijima H, Hagiwara A, Takahashi S, Ngonyani H, Samky E. 2016. Evaluating the impact of continuous quality improvement methods at hospitals in Tanzania: a cluster-randomized trial. International Journal for Quality in Health Care 2016;1-8.(PDF/266KB)
- Ishijima H, Eliakimu E, Takahashi S et al. Factors influencing national rollout of quality improvement approaches to public hospitals in Tanzania. Clin Govern Int J 2014;19:137-52.(PDF/219KB)
- Ishijima H, Eliakimu E, Mshana J. 2016. The "5S" approach to improve a working environment can reduce waiting time: Findings from hospitals in Northern Tanzania. The TQM Journal 2016;28(4):664-680.(外部サイト)(PDF)
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