ベトナムにおける新型コロナウイルス感染症対策への包括的な協力

  • 1970年代以降、3箇所の中核病院を含め延べ24病院を支援し、医療体制の基盤整備と専門人材育成に貢献。
  • 2003年SARS流行時におけるバックマイ病院の経験や、15年にわたる感染症研究及び検査体制強化支援が、今次ベトナムの新型コロナ対策の成功に寄与。

医療体制の強化

拠点病院から地方の能力強化へ

南部拠点病院のチョーライ病院は、新型コロナウイルス患者第1号の受入・治療を実施。ベトナム中部で発生した第2波においては、人工肺などの医療機器および医療従事者をチームで派遣し、重症患者の対応を支援。南部25省へマニュアル配布・研修を実施し底上げを図っている。

検査体制の強化

中核研究所の強化から検査ネットワークの構築・強化へ

国立衛生疫学研究所(NIHE)は、全国の新型コロナ検査ネットワーク構築・拡大の中核的な役割を果たす(2020年2月以降新型コロナウイルス検査認証機関が4機関から86機関へ増加に貢献)。長崎大学とともに新型コロナウイルス抗体検査キットの共同開発や、検査ガイドライン作成に携わる。

予防体制の強化

国産ワクチンの製造能力強化

ワクチン・生物製剤研究・製造センター(POLYVAC)は、JICAの支援で国産麻疹ワクチン、麻疹風疹混合ワクチンの製造能力を強化。2014年の麻疹流行時、高品質で安全性の高い麻疹ワクチンを供給、制圧に貢献。現在POLYVACは確立した麻疹ワクチン製造技術を活かし、国産COVID-19ワクチンの開発・製造に取り組んでいる。

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