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沖縄県名護市を訪問しました! 2024年7月

2024.08.19

都市・地域開発グループは、2024年7月2日~4日、沖縄県名護市に出張しました。

名護市の青空と海

当グループではタイ国「持続可能な地域活性化推進能力向上プロジェクト」(以下、「本事業」)の開始準備を進めています。今回の出張では、名護市の観光や産業振興分野における地域活性化の取組を視察し、本事業への協力の可能性について名護市役所や事業者など、関係者の皆さんと意見交換を行いました。

名護市は現在タイ国クラビ市と連携し、草の根技術協力「地域ブランドの創出による産業振興政策支援プロジェクト」を実施中です。今回出張者は、草の根プロジェクトで培った関係性を本事業でより発展させたい、クラビ市だけではなく他のタイ地方都市にも参考となる名護市の「宝物」(人、アイデア、仕組みなど)を探したいと意気込みました。

名護市役所 沖縄の気候に適応した名建築

南国の鮮やかな日差しが降り注ぐ中、わんさか大浦パーク、道の駅許田やんばる物産センターなどの地域の拠点施設を訪問しました。わんさか大浦パークの深田代表取締役からは「新しい”ゆいまーる(つながりと循環)”を創造し、地元産品の販売だけでなく地域の拠点として地元の人々に還元できる施設でありたい」と熱い思いを聞くことができました。特に零細高齢農家の方が生きがいを持って農業を続けられるよう、農産物販売所に併設されたレストランでそれらをふんだんに使った料理を提供するなど、無駄を出さない工夫、商品開発、経営改革を行っているとのことでした。

道の駅許田は、地元農家から農産物を買い取った上で販売しており、併設する直営の飲食店でも活用しています。高齢などの理由で道の駅まで出荷が難しい農家には、道の駅スタッフが野菜集荷に行くこともあるとのこと。アイデアマンの城間代表取締役は、「どうやったら売れるか」を常に考え、テナント呼び込み、試食販売、レシピ同梱、通販、イベントなど様々な取り組み、仕掛けを挑戦し続けています。

こうした地域拠点が地元の人々の雇用機会や人材育成、成長の機会を提供しているとの自負と責任を持ちながら、チャレンジを続けていることは感動的でした。他にも、観光・産業分野と地元大学校との連携の話題などがあり、将来の担い手育成にも注力している名護市の取り組みは、タイ国の地方都市課題にも親和性があり参考になると思われました。

わんさか大浦パーク農産物販売所

道の駅許田テナント

今年、バンコク・ドンムアン空港と那覇空港を結ぶ直行便が就航し、タイ国と名護市の距離が一気に縮まります。当グループはこの出張で収集できた情報をタイ側関係者に伝達し、本事業の活動にかかる協議を深めています。名護市とタイ国地方都市の知見交流が、両地方の地域活性化課題に役立っていく、その化学反応が今から楽しみです。

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