第19回日本モビリティ・マネジメント会議に出席してきました! 2024年8月
2024.09.17
2024.09.17
都市・地域開発グループは、2024年8月24日~25日、第19回日本モビリティマネジメント会議(以下、JCOMM)に出席するため福井県福井市に出張しました。
今年3月の北陸新幹線延伸に伴い、東京駅から約2時間50分でアクセスできるようになった福井駅。駅周辺は、観光名物である恐竜のモニュメントが色々なところにあったり、人が集える広場があったりと、交通施設の駅としてのみの機能ではなく、にぎわい創出・交流の場としても使われていました。
福井駅 駅舎
福井駅前広場(イベント準備中)
JCOMMは、モビリティ・マネジメント※(以下、MM)の取組みについて意見交換をする場として、土木学会の小委員会であるJCOMM委員会の主催で年1回開催されている会議で、今年は600名ほどの参加がありました。都市・地域開発グループでもポスター発表にて「開発途上国における公共交通利用促進に向けたMMの取組」と題して、途上国におけるMMの事例紹介を行いました。
※モビリティ・マネジメント:渋滞や環境、健康等の問題に配慮して、自動車に頼る状態から公共交通等を使う方向へ、コミュニケーションを通じて自発的に転換することを促す取組みのこと
有識者によるパネルディスカッション
ポスター発表の様子
JICAポスター発表の様子
JICAブース
JCOMMでは様々な団体から講演や発表が行われましたが、その中でも福井市民の重要な公共交通機関である「えちぜん鉄道」にまつわる話をご紹介します。
えちぜん鉄道は主に福井市周辺を走る路面電車で、半年間に2度の列車衝突事故を起こした結果、運行停止を命ぜられ、存続の危機に陥った過去があります。その運行停止期間が、予期せぬ社会実験となり市民はえちぜん鉄道の必要性・重要性を再認識することができ、存続に向けた取組みを始めることとなりました。行政、えちぜん鉄道、市民それぞれが協力し、えちぜん鉄道を存続させ、今もなお多くの人々に利用される公共交通として動いています。
えちぜん鉄道 福井駅
えちぜん鉄道
日本の各都市では「人口減、高齢化」「地域の公共交通の継続」「渋滞緩和」と様々な課題を抱えた中で、MMに取組んでいます。JICAが支援する途上国でも同様な課題に直面もしくは今後直面することが考えられるため、常日頃から日本の事例を勉強しつつ、JICA事業の質の向上に繋げていきたいと考えています。
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