「国際開発金融クラブ(IDFC)」を知っていますか?−グローバル課題の解決にまい進する開発金融機関のネットワーク−

IDFCは、2011年9月にドイツ復興開発金融公庫(KfW)が主導して設立した開発金融機関のネットワークで、JICAを含む先進国の二国間開発金融機関・新興国の国内開発銀行・サブ地域開発金融機関(注1)、合計23機関が加盟しています(2016年10月現在)。加盟機関の資産量は合計3兆ドルを超え(事業予算総額は6,360億ドル)、世界銀行(6,280億ドル)の約5倍の規模となっています。
IDFCはメンバー機関の取組を通じた「持続可能な開発目標」(SDGs)への貢献を目指しており、そのために、1)メンバー間のネットワーキングを通じた国連等を舞台とする国際的な議論への積極貢献、2)メンバー及び非メンバー間での連携機会の発掘及び促進、3)メンバー間の経験や事例の共有を主な目的として活動しています。

IDFCの主な活動は、1)全加盟機関が参加する年次総会、議長・副議長を務める8機関が参加する運営委員会(年2回)、及び各加盟機関の代表を支援する担当者が参加するシェルパ会合(年2回)等定例会合の開催、2)共通の関心テーマに関するワーキンググループを通じたレポートの作成・経験の共有と発信、3)国際会議等での登壇・サイドイベントの開催となっています。

※1 「気候変動資金トラッキングのための共通原則(Common Principle)」を緩和策(外部サイト、PDF)

アジア・アフリカ・ヨーロッパ・南北アメリカの各地域の機関から構成されるIDFCは、SDGsの達成に向けて「先進国と途上国/南北・南南関係」といった従来の枠組みを超えた協力関係を模索するユニークな取組です。JICAは今後もIDFCへの積極的な参加を通じて、メンバー機関との関係強化、国際的な発信力の強化、開発援助効果の向上等に取り組んでいきます。

(注1)2016年10月現在、以下の23機関が加盟している。(外部サイト、英語)