JICAの事例紹介

安全な水へのアクセスを確保

エチオピアは国土の多くが乾燥地帯に属しています。人口の85%が居住する村落部の住民は、生活用水の確保に多大な時間と労力を費やし、貧困を助長する一因ともなっています。エチオピア政府は、特に旱魃の影響を受けやすい地域における給水計画に対し、日本政府の協力を要請し、JICAは必要な調査を実施しました。その結果、南部諸民族州内の10県を対象に、給水施設建設、井戸掘削関連機材の調達、住民参加による持続的維持管理に係る技術支援・訓練が行われました。

プロジェクト概要

プロジェクト名:エチオピア「南部諸民族州給水計画」
調査実施:2002年11月〜12月、2004年10月〜12月
事業実施:2005年6月〜2008年7月

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教育環境の改善

アンゴラでは、長年にわたる内戦の影響等により、初等教育就学率が低い水準にあり、また、学校施設の老朽化や人口増加による教室不足が深刻なため、学習環境の整備が喫緊の課題となっています。こうした状況のもと、アンゴラ政府は日本政府に対し小学校整備計画への協力を要請し、JICAでは必要な調査を実施しました。その結果、人口増加による教育不足が深刻なルアンダ州内の小学校を対象に、教室、管理諸室、便所、給水施設等の建設、教育用機材の調達および学校施設の運営・維持管理に関する技術指導が行われました。

プロジェクト概要

プロジェクト名:アンゴラ「第2次ルアンダ州小学校建設計画」
調査実施:2003年11月〜12月、2004年6月〜8月
事業実施:2005年8月〜2007年3月

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道路整備による地域経済活性化

ガーナ政府は物流の円滑化を図るため主要な幹線道路の整備を進めており、中でも、西アフリカ諸国を結ぶ国際幹線道路の一部を成している国道1号線は最重要路線の1つと位置づけられています。ガーナ政府は日本政府に対し、国道1号線の改修計画への協力を要請し、JICAは必要な調査を実施しました。その結果、輸送力の向上、輸送コストの削減、地域経済の活性化に資する協力として、未整備区間の道路拡幅・舗装等が実施されました。

プロジェクト概要

プロジェクト名:ガーナ「幹線道路改修計画」
調査実施:2001年11月〜12月、2002年5月〜8月
事業実施:2002年10月〜2007年11月

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自然災害から人々の生活を守る

国土の大部分が海抜9m以下の低地であるバングラデシュは、雨期の冠水や洪水による被害を受けやすく、特にベンガル湾沿岸地帯では、サイクロンによる高潮被害が深刻です。バングラデシュ政府は、各国・国際機関の協力により、高潮被害からの避難施設である多目的サイクロンシェルターの建設を進めており、日本政府もバングラデシュ政府の要請を受け継続的に協力を行っています。多目的サイクロンシェルターは、平常時は小学校として活用されています。

プロジェクト概要

プロジェクト名:バングラデシュ「第5次多目的サイクロンシェルター建設計画」
調査実施:2003年3月〜7月
事業実施:2003年11月〜2005年12月

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