2023年6月、故星野英一氏 （ご略歴後述）の配偶者でいらっしゃる星野美賀子氏（津田塾大学元教授、ラッドクリフ大学留学）からの申し出により、故星野英一教授の膨大な蔵書から、サンパウロ大学（以下「USP」）で実施されているフジタ・ニノミヤ・チェアでの活用に供するため、法学関係等書籍（日本語、仏語の書籍等）4,758冊がUSPへ寄贈されることとなり、そのUSPまでの運送料がJICAに寄附されました。
故星野英一氏 略歴
- 1951年 東京大学法学部卒業
- 1956年‐1958年 パリ第2大学留学
- 1964年 東京大学法学部教授（ - 1987年）
- 1987年 東京大学法学部名誉教授
- 1993年 紫綬褒章受勲
- 1996年 日本学士院会員
- 2004年 パリ第２大学名誉博士、
- 2007年 文化功労者
- その他：1998年8月サンパウロにて「ブラジル日本移民90年祭」に参加。
星野ご夫妻は、USP二宮正人博士教授と、同氏が東京大学大学院法学研究科に留学して以降、家族ぐるみの長年のお付き合いがあります。
（星野ご夫妻と、二宮教授・右端）
（サンパウロ大学でのフジタ・ニノミヤ・チェア講義の様子）
故星野英一教授の残した書籍には、明治期にフランスから日本に招聘され日本初の民法典の起草に取り組んだボワソナード氏に関する文献、同氏による民法典草案や同氏の著作などの貴重な文献等があり、フジタ・ニノミヤ・チェアの存在を聞いた星野美賀子氏が、同チェアでの活用が期待されることから、書籍（段ボール箱で235箱）とUSPまでの輸送に必要な経費を寄附されることになったものです。
USPへ寄附される法学関係等の貴重な書籍は、USP内図書館に設置する「星野文庫コーナー」に格納される予定です。サンパウロ大学の学生等へ学びの機会を提供すると共に、日伯間の架け橋となる人材の育成の一助となることが期待されます。
寄贈された故星野英一氏・書籍目録の一例
| Title | Author |
|---|---|
| ボワソナード民法典資料集成 後期Ⅰ－Ⅱ 起稿再閲修正民法草案注釈 | 星野英一、大久保泰甫編 |
| ボワソナード民法典資料集成 後期Ⅳ 公布・後史 明治23年～ | 星野英一、大久保泰甫編 |
| ボワソナード民法典資料集成 前期Ⅰ 前史典民法編纂局 1879～ | 星野英一、大久保泰甫編 |
| Projet de code civil pour l'Empire du Japon, accompagné dun commentaire, Nouvel l'd Nouvelle , 1891Tome Ⅳ | Gve Boissonade |
| Projet de code civil pour l'Empire du Japon, accompagné dun commentaire, Nouvel l'd Nouvelle , 1891 Tome Il | Gve Boissonade |
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