【事例紹介】ミカン畑から世界へ、日本発の農業・土木用モノレールがネパール進出に挑戦しています - 株式会社ニッカリ(岡山県)
2024.11.18
ミカン畑でモノレールが使われているという話を聞いたことがありますか?ミカン畑は水はけの良さが大事なため斜面に作られます。そのミカン畑特有の急斜面での作業は農家の方々の大きな負担となっていました。その問題を解決したのが今日紹介する株式会社ニッカリです。
同社は急斜面を上り人や荷物を運搬できる小型のモノレール(モノラック)を開発しこれまで農家の方達の負担を和らげてきました。
そのモノラックが今、ネパールへの進出に挑戦しています。
エベレストで有名なネパールは、国土の8割を険しい山岳地帯が占めており、急な斜面での農作業や土木作業は人力や動物に頼る輸送が行われています。また山間部では若年層の国内外への出稼ぎによる人手不足も深刻で作業の効率化が求められています。同社はこれらの現状を改善するために中小企業・SDGsビジネス支援事業(通称:JICA Biz)を活用しモノラックの導入に取り組んでいます。
同社のモノラックは設置が容易にも関わらず最大3トンまで人や荷物を運ぶことができることから農作業や土木作業はもちろん、災害時の資材運搬にも活用できます。またモノレールであるため設置に場所を取らず、レールの自由度が高いため不必要に樹木を伐採する必要がないなど環境負荷の低さも魅力の一つです。
同社がネパールを選んだ理由は、山間地農業の状況が1960年代後半のモノレール普及前の日本と酷似していたからだそうです。日本の課題を解決し日本の経済成長に貢献してきた同社の技術やノウハウがネパールの経済成長に貢献していきます。
■同社の案件概要はこちら↓
https://www2.jica.go.jp/ja/priv_sme_partner/document/1535/Bz221043_summary.pdf
■JICA Bizについてはこちら↓
https://www.jica.go.jp/activities/schemes/priv_partner/activities/sme/index.html
1. ミカン畑で使われる様子
2. 建設機械を運搬する様子
3. 足がすくむような斜面も難なく昇っていきます
4. ネパールでのモノラックの試験設置の様子
5. ネパールにて、整備の仕方について指導する様子
6. 現地展示会にてモノラックを設置。多くの来場者の関心を引きつけました。
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