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- コートジボワール ― 注目分野(産業分野(農業、水産、中小企業支援、スタートアップなど))
活用が期待される民間企業の製品・技術
【農業の機械化と稲作振興】
- 小型トラクターやコンバイン、選別器などの農機・機器
- IoT等を組み合わせた効率的な灌漑設備
- 品質の高い種子や栽培指導のノウハウ
- 中小企業の経営ノウハウ
【輸出換金作物(カカオ、カシューナッツ等)の付加価値化】
- 高品質な加工技術や食品衛生管理ノウハウ
- コールドチェーン整備
- 日本の農薬検査システムに対応した食品安全検査機器(近赤外線分光計、残留農薬検出キットなど)
- 商品ブランドの確立に係るノウハウ
【水産業・養殖の振興】
- 循環式養殖システム(RAS)による効率的な養殖事業
- 高栄養で安価な養殖飼料(餌)、昆虫由来飼料によるコスト削減
- IoT・AI等を導入したスマート自動給餌器による給餌効率化
- IoTや太陽光駆動の冷凍コンテナや温度監視デバイスによるコールドチェーン整備
- 養殖事業家などのデジタル登録システム、eバウチャーシステム
- 効率的な漁法指導や水産加工技術(冷凍・乾燥設備)ノウハウ
【中小企業の生産性向上とスタートアップ支援】
- 中小企業、スタートアップ振興のためのノウハウ
- IoT等を活用した農産物加工・食品等製造工場向け生産管理システム
- AI等を活用したリアルタイム稼働監視による不良・ロス削減
- 高品質・高効率・省エネルギーな包装ソリューション
- 中小企業、スタートアップがアクセス可能な金融サービス
- マイクロファイナンスシステム
【職業訓練と技能人材育成】
- 遠隔学習プラットフォーム、高品質教育キット等によるSTEM学習促進
- 適性検査+求人マッチング機能等が付いたオンラインキャリアサービス
- 職業訓練校向け実習教育キット・シミュレーション機材、初等・中等教育用のオンライン等教材
応募を期待する背景・課題
【農業の機械化と稲作振興】
- 農業就業人口は多い一方で、小規模農家の多くが手作業主体の伝統的農法に依存していることから、生産性が低く、収穫後ロスも生じています。特にコメは、当地の豊富な水資源を背景に高い生産性ポテンシャルを有していますが、都市部を中心とした需要の増加に伴い消費量が増加しているものの、消費の半分以上を輸入に頼るなど、自給率の伸び悩みが指摘されています。また、金融アクセスの制約を背景とした、農家および関連零細企業の生産投資不足や、機械化の遅れ、灌漑システムを含む施設の整備・修繕、適切な管理の欠如が課題となっています。
【輸出換金作物(カカオ、カシューナッツ等)の付加価値化】
- 当国は世界最大のカカオ・カシューナッツ生産国です。一方で、加工・輸出のための品質基準が整備されておらず、国内加工率も低いことから、加工による農産品の付加価値化の遅れが指摘されており、バリューチェーンの各関係者の能力強化、金融へのアクセス向上、加工品の質の安定化が課題となっています。加えて、現状国外で行われている加工を国内で行うためには、加工における国際競争力の強化が重要であり、輸出のための品質基準や商品ブランドの確立も必要とされます。
【水産業・養殖の振興】
- 動物性たんぱく質の需要増を背景に、水産物消費は約8割を輸入に頼るなど、生産量・自給率の低さが指摘されています。海面漁業では、海流の影響により豊穣でない漁場に面していることから漁獲高の伸び悩んでおり、IUU漁業の対策も含めた、持続的な水産資源管理の導入が課題となっています。さらに、海面漁業の不足を補うものとして、当地の豊富な水資源を背景に高い生産性ポテンシャルを有する内水面養殖の振興に高い期待が寄せられています。一方で、生産量の増加が課題となっており、公共水面の利用拡大や新規参入者の促進、人材育成・技術研修機会の提供等が必要となっています。加えて、処理・保冷・流通システムが確立できていない点も指摘されています。このように生産面だけでなく、経営面・マーケティング支援、サプライチェーン整備の観点からも国内養殖産業の振興に資するビジネスの実施が期待されています。
【中小企業の生産性向上とスタートアップ支援】
- 当国では、より総合的な中小企業支援ができる体制へと変革(ワンストップショップの設立等)が進められているものの、特に第二次産業(製造業、農産物加工・食品業が大多数を占める)では、企業の製造能力・経営能力・品質管理能力の強化、質の高い人材供給、金融アクセス等が課題となっています。また、西アフリカ有数の経済規模を誇る当国では、フィンテックやモバイル決済、農業×ICTなど新興スタートアップ企業が台頭しつつあり、政府によるスタートアップ関連法・戦略の策定や、官民連携による若者の起業支援等が進められていますが、金融アクセスの制約や、国内外におけるコートジボワール発・新興スタートアップの知名度の低さなどが課題となっています。
【職業訓練と技能人材育成】
- 高等教育については、国内に8つの国立大学を有しているものの、研究設備や予算が限られており、産学連携によるイノベーション創出が必要とされています。また、アフリカ全体で若年人口が増加する中、若年層の失業・雇用不安・非正規雇用の多さなどを背景に、当国政府は職業訓練の強化に力を入れていますが、産業界のニーズに合った技能人材は依然として大きく不足しており、労働市場のニーズに適合した職業訓練が課題となっています。また、初等・中等教育については、初等教育の就学率自体は近年向上しているものの、学習到達度(基礎的な読み書き・算数スキル)の低さが指摘されており、将来の産業高度化に向けて、教育の質の向上(特に理数科教育の強化)が課題となっています。
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